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こんなの無効だ!

美少女ホイ○イ。

「うおおおーーー!」


 盾と剣を構えたジオルガと呼ばれた勇者候補が、雄叫びを上げながら大上段に振り上げ飛び掛かって来たが、軽く躱して後ろを取り木刀で軽く頭を叩く。


「勝負有り! 勝者ユーマ!」


 こんな感じで、2人目のユーゴラビル国の「ファリナ」、3人目のアルゼンチア国の「アルゴス」に勝ち、次は、セフィーラ国の「カレン」だ。


「はあ! せい!」


 へぇ。

 しっかりと基礎を押さえた上で、自分に合った戦い方をしているな。

 一撃一撃の正確性や鋭さに重さ……

 前の3人は棒を振り回すだけの幼稚なレベルだったが、彼女は違うし、戦い方を心得ているな。


 俺は時間一杯使い、最後にちょっぴり力を出して一瞬で正面から距離を縮め木刀を彼女の首に添える。


「……参りました。」

「勝負有り! 勝者ユーマ!」

「ありがとうございました。良い試合でした。」

「私もです。」


 いやー、気持ちの良い試合だった。


「くくく。前座、ご苦労だったな。」


 俺にウザ絡みしたオレ様「オーカンダミ国のファンドグ」が上から目線で言った。


「オーカンダミ国の勇者候補ファンドグの親善試合を開始します。……始め!」

「死ね!」

「……」

「オラオラ! どうした! 逃げるだけか?」


 ……確かに、身体能力は高い。

 先程の4人と比べれば頭2つ分は抜けているが、それだけでしかなく、技術や戦略というモノが無い。


「勝負有り! 勝者ユーマ!」


 ……結局、言わせるだけ言わせて、攻めさせるだけ攻めさせた上で、武器を叩き落とし、足をひっ掛けて転ばし、首に木刀を添えた。


「こんなの無効だ! だか……」

「黙っていろ。」


 中身の無い「天狗」が言いがちな台詞を言って来たから、濃密な威圧を一瞬放ち気絶させた。


「お疲れ様、ユーマ殿。」

「お疲れ様、ユーマ様。」

「ありがとう、コトネにセシリア。」


 国王が俺達の前に来て周りに言った。


「素晴らしい試合であった。さて、各国の使節団の者達に言いたい。我が勇者候補筆頭がこれ程の実力を持っているにも関わらず、我が国は『魔王の森侵略』に対して慎重に動いておる。だから、各国の使節団も慎重に考えて欲しい。」


 この後は、歓迎会会場に戻り、再開した。

 そして、ユーゴラビル国の勇者候補のファリナに、セフィーラ国の勇者候補のカレンは、俺達との交流を深めて、それとは別に、何故、試合をした男の勇者候補が来ないんだ?


 ……睨んでいる!


 いやな、こんなデモンストレーションに本気出す訳が無いし、そもそも彼我の実力差が有り過ぎるしな。

 だから、ほら、アレだよ、「悔しかったら、俺を本気にしてみせろ!」ってヤツだよ。


 そして、歓迎会も終わり、俺達は王城の(あらかじ)め用意された部屋で寝る事になっている。


 ……深夜にふと目覚める。


 誰だぁ、こんな夜更けに殺気を垂れ流しているのは?


 そう思った瞬間、俺の部屋の扉は静かに開いた。


 そして……


「……死ね。」

「お前が、な。」

「なっ! ……ぐふ!」

「え!? がはっ!」

「ば……ぎっ!」


 俺を暗殺しようとした3人を沈めた後、照明の魔法を放ち、確認する。

 2人は、俺と試合をした勇者候補のジオルガとアルゴスで、残りの1人は多分、何処かの国の勇者候補だろう。

 とりあえず、3人を拘束して襲撃した理由をナイフの煌めきを見せながら笑顔で優しく問い質す。

 理由が、まあ、人間辞めていた。


 ……試合で恥かかされたから、だと。


 3人目は、遊び気分で来たようだ。

 夜討ちは俺だけかと聞けば、やっぱりコトネ達にも行っているみたいだ。


 ……手遅れかもしれないが、俺はコトネ達の部屋に行ってみると……


「……遅かったか。」

「ユーマ殿。賊は捕らえているよ。」


 そこには、ファンドグや何処かの国の勇者候補3人が簀巻きにされていた。

 只今の時刻は午後10時を過ぎた辺りで、日本の感覚で言うと、午前1時ぐらいだ。

 俺は、コトネ達の無事を確認した後、溜め息を漏らしながら、人を呼び対応した。


 ……確認等の手続きで終わったのが午前7時頃。


「……終わったー!」

「お疲れ様、ユーマ殿。」


 結果だけ言えば、今回の俺達の襲撃に参加した連中は、奴隷に堕として鉱山労働行きになった。

 確かに勇者候補だが、別に各々の国で公表している訳じゃなかった為に、あっさりと確認後の処理が決まった。

 国の要人を襲った賊として扱い、鉱山労働で稼いだ金は、各々の国が受け取る事になって、元勇者候補に掛かった費用は、これで回収される事だろう。


 この件で、使節団側は強く発言する事が出来ず、「魔王の森侵攻会議」は、慎重に動く事で決まった。


 そして……


「ユーマ、よろしくね。」

「ユーマ君、よろしくね。」


 既に、故郷の国では敵無しだった勇者候補の「ファリナ」と「カレン」は、生活費等は故郷の国が出すのだから文句も言えず、この国に留まり、勇者候補としての鍛練に励む事になった。


「ユーマ君、貴方は何者なの?」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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