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8人の自己紹介は終わった。

ティリーネは賢く察しが良いのです。

 八百万の神々の宴会ってこんな感じ?

 ……ってくらいの混沌(カオス)な状態の湖。


 ティリーネ達は困惑しながらも、元貴族令嬢の時に培った気合いと技術で表情筋を操り、何とか対応している。


 もう、お分かりの通り、来たのは「魔王の森」に居る筈のルドラ達だった。

 そして、ちゃっかり各々が、人化している。


「来た以上は仕方ないから紹介するよ。この8人が『魔王の森』と呼ばれる森に居る八魔将で……」

「今では『魔王の森』と呼ばれる東方大森林の主、古代覇王竜(エンシェント・バハムート)のルドラだ。」

「北方の氷雪森林の主、氷狼神王(フェンリル・ハイロード)のシリウス。」

「南方の火山地帯の主、紅蓮不死鳥(クリムゾン・フェニックス)のレイラよ。」

「西方の砂漠地帯の主、暴風虎王(セル・タイガーロード)のアランだ。」

「北西の渓谷森林の主、九尾狐王(ナイン・テイルロード)のクラマや。」

「南東の幻夢湖の主、淫夢女王(サキュバスクィーン)のリリスよ。」

「北東の妖霧荒野の主、幻魔騎士王(ファントム・デュラハンロード)のガイラ。」

「南西の無限草原の主、瞬破馬王(ハイ・スレイプニルロード)のシュンだ。」


 こうして、8人の自己紹介は終わった。

 そして、宴会が始まり、最初は困惑していたが慣れてくると、バラけていった。

 コトネは、ルドラの所に行って武術指南をお願いしている。

 セシリアは、レイラの所に行って武術指南をお願いしている。

 リンは、アランの所に行って武術指南をお願いしている。

 ユズハは、クラマの所に行って魔法指南をお願いしている。

 アルは、ガイラの所に行って武術指南をお願いしている。

 シャルルは、シリウスの所に行って武術指南をお願いしている。

 ティリーネとリンスにセイラとエスリーナは、何故かリリスの所に行っているし、ファルとターナにナリア等の残りはシュンの所に行っている。


 まあ、ルドラは、武器を使う場合は剣で、レイラは槍、アランは格闘術、クラマは魔法戦、ガイラは防衛戦、シリウスは集団戦が得意だからな。

 だから、何故、ティリーネ達がリリスの所に行ったのか分からないんだよなぁ。

 何か、真剣な顔をしているしな。

 シュンは、あの中で唯一の妻子持ちだから、父性に惹かれたんだろうな。


 結果、屋敷と冒険者ギルドには使いを出したけど、この湖で5泊6日過ごした。

 コトネとルドラは長年の師匠と弟子みたいになっているし、セシリアもレイラと姉妹みたいになっているし、リンとアランも兄妹みたいになっているし、ユズハとクラマも元々が有ったけど、母娘みたいになっているし、アルとガイラも兄弟みたいになっていた。

 ティリーネ達とリリスも女子高の百合姉妹みたいになっているし、シャルルとシリウスも騎士団長とそれに付いて行く女騎士みたいになっているし、ファル達はシュンに甘えまくっていた。


 楽しい穏やかなピクニックが、ルドラ達の出現で、一部かブードキャンプみたいになった。

 まあ、本人達は満足しているみたいだけどな。


 そして、ルドラ達は帰って行ったが、行き帰りで通過した街とか大丈夫だろうか?

 とりあえず、国王にはアイリス経由で手紙を送っておくとして、何故か、コトネとティリーネが真剣に話し合っていたかと思ったら、握手をしていた。


 ……何を話したんだ?


 馬車での帰り道では、ティリーネ、セイラ、リンス、エスリーナが順番に俺と他愛ない会話をしていた。



 屋敷に到着した俺達は、風呂に入ってサッパリした後はのんびりした。

 まあ、風呂でのスキンシップが若干過激になったけど、リリスの入れ知恵か?


 屋敷に帰って次の日に、王城からの馬車が午前9時頃に到着して中からアイリスが降りて来た。


「ユーマ、話があるの。」

「分かった。」


 アイリスを応接室に案内して話を聞いたら、やっぱりと思う内容だった。


 簡単に言えば、ルドラ達の行き帰りでの通過点の街等から究明要請が来た訳だ。


 ……少しは周りにも気を配れよ~。


 だから、アイリスに説明した。

 ルドラ達は、里帰りが待ちきれずに会いに来ただけだと。

 それを聞いたアイリスは安心した顔をしていた。


 しかし、このルドラ達の行き帰りが、(のち)大事(おおごと)になった出来事の最初に投じられた一石だったと、全てが終わった後に気付いた。


 アイリスを見送った後、アルの装備品が出来たと報せが来たから受け取りに行った。


「アルの装備品が出来たと聞いたけど、出せるか?」

「うむ。我ながら良い仕事が出来たぞ。」

「そうか。それは良かった。」


 そして、代金を払った後、アルは自分の装備品を受け取り、早速個室に行き装備した。


「どうなのじゃ、ユーマ。」

「うん。似合っているよ、アル。」

「嬉しいのじゃ。」


 コトネ達も、俺の後に言ってアルが照れていると、来客達が現れた。 


「おい! 武器は出来ているか!」

「ふん。出来ておるわ!」


 先程まで、孫を甘やかすお祖父ちゃんから、一気に氷点下みたいな対応を始めた。


「代金だ。」

「……うむ。確かに。」

「さっさと帰るぞ……」


 来客達のリーダーらしき男が、帰ろうとすると俺達を見て足が止まった。


「どうした、ダーバ。」

「……惚れた。」

「は!?」

「惚れた!」


 ダーバと言われた男は、そう言うと俺達の前に来て、コトネの前で膝を突けて言った。


「一目見て恋に堕ちました。是非、貴女の未来をボクに預けて頂けませんか?」

「……」

「そうですね。いきなりですよね。先ずは自己紹介ですが、ボクの名前は、ダーバ=シクス=ナインデナシで、子爵家の三男です。もしよろしければ、貴女の名前を教えてください。」




暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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