助けは要るか?
番犬アマリア、参上!
彼女「アマリア」が我が屋敷に来て、浮かれていた所為で「やっちゃった」けど、きちんと謝罪した事で、皆からも受け入れられた。
そんで、その時に聞いたんだよね。
王家と神殿の合意の下、この屋敷の敷地内が、貴族の権力も神殿の権威も使用を禁ずる「特区」になった事を。
更に、その告知も2日前にされた筈なのに、今、カフェレストランには馬鹿が居る。
まあ、それもアマリアが収めそうだけどな。
因みに、アマリアの日常は、基本的には祭壇の中で過ごし、飲食は屋敷内なら無料。
まあ、お布施の一部という事で。
カフェレストランでの飲食も無料だけど、だからと言って1番高いヤツばっかりなら考えないといけないけど、今の所はそんな事は無い。
週1なら、問題にしないつもりだ。
敷地内にトリア姉さんに会える場所が出来たから、時間を決めて毎日通う事にしたけど、時間が来て外に出ると、その日は曇りだったのに屋敷の上だけ晴れていたのは焦った。
直ぐに、天候異常の解消をトリア姉さんにお願いした。
更に、周りにもバッチリ見られたから、その後が大変だったけど、グランブルム商会に火消しをお願いした。
代金は、尻尾の毛繕い10分。
応募者が殺到して、最後は殺気まで漏れ始めたから全員にお願いした。
直ぐに火消しは終了したが、その日と次の日は寝不足だよ。
さて、現場の状況は……
「……迷惑掛けてすまなかった。」
「では、代金を払ってお帰りください。」
「……ああ。」
何とか収めたな。
今後も、アマリアにお願いしよう。
……あ!
言っておくが、カフェレストランの衣装は、前世の衣装を参考にしているが、スカート丈は、足首までが見える長さだ。
後、バニラアイスも含めたメニュー全てに「貴族用」と「平民用」を用意している。
ぶっちゃけ、バニラアイスは、平民にはちょっと高めにしているが、貴族用のは使う皿とかも色々と別格にした上で、ぼったくりな値段にしてある。
前世なら、平民用は、日本なら100円の内容を150円にして、貴族用のは、日本なら1000円の内容を8000円にしてある。
貴族様からきっちりと落として貰おう。
勿論、バニラアイスのレシピと冷蔵庫の製造法は社外秘だ。
此処で奴隷である事が有利になった。
奴隷から聞き出すなんて無理だからな。
奴隷には、金も権力も効かない。
無理に聞き出す事は、奴隷の「死」を意味するからだ。
そうなったら、男爵だろうが王家だろうが重罪だ。
これなら、俺が居なくても大丈夫だな。
そんな訳で、今度こそ、冒険に出発だー!
王都から南下して、途中に何度か俺達に向かって襲って来たゴブリンやオーク等を討伐しながら進み、夜営を1回して目的地の都市「ブローグル」に到着した。
いつもの様に狐の宿屋を取り、冒険者ギルドに行ってみたのだが、……まあ、普通だな。
入った瞬間の冒険者達からの一睨みを浴び、値踏みや笑い声を聞きながら、受付嬢の所に行く。
「ようこそ、都市ブローグルに。ご用件は?」
「今さっき到着したばかりの冒険者だが、何か注意事項はあるか?」
「そうですね。万が一という意味では、この都市の領主であるブローグル侯爵様には、ご令嬢が2人居ます。
外見は妹君の方が見目麗しいのですが、そのぅ、かなりの天真爛漫です。」
「分かった。」
……注意事項を聞いて、領主の下の令嬢が「見目麗しい」くて、かなり「天真爛漫」、ね。
この後、解体場で来る途中に討伐したゴブリンやオーク等をお願いして、ギルドの酒場で軽く腹を満たす事にした。
「しかし、『見目麗しい』上に『天真爛漫』か。」
「そうね。面倒臭いわね。」
「セシリア、何故、そんな暗い顔になるの?」
「ユズハ。あの時、私達は注意事項を聞いたのに、領主の娘が出たのよ。」
「そうです。つまり、言葉通りの称賛では無いと言う事になります。」
「そういう事だろ、ユーマ殿。」
「ああ。アレの意味は、『見目麗しい』という事は、本人の外見を無視した派手な格好をしているか、完全に服に負けた外見だという事だろうな。」
「そして、『天真爛漫』という事は、相手の迷惑を無視して、好き勝手な言動をするし反省しない、という事です。」
「……そ、そうなんだぁ。」
この後来た軽食を頂き、解体が済んだという事で買い取り金を貰い、周辺の森に行く事にした。
ビッグボアをユズハの風属性魔法で斬首した時、奥から悲鳴が聞こえた。
素早くビッグボアを異空間収納に仕舞い、悲鳴がした方に移動すると、男3人と女2人の冒険者パーティーが、オーク3匹に囲まれていた。
しかも、女の方の1人が倒れているし、頭から血を流していた。
「ユーマ殿!」
「ああ。」
俺達は、彼らが見える位置に出て言った。
「助けは要るか?」
「頼む。」
「分かった。雷撃弾3連。」
「「「プギッ……」」」
俺の雷撃弾で頭を撃たれ絶命したオーク3匹が倒れた。
「……え!?」
「治療しても良いか?」
俺は直ぐに頭から血を流している女冒険者に、近寄り許可を求めた。
「頼む。」
「分かった。回復魔法。」
青い顔をしていた女冒険者の顔に赤みがさして来た。
「これで大丈夫だろう。」
「ありがとう。助かったよ。」
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




