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喚ばれた理由は、分かっているな。

そりゃあ、神殿の大事を王宮がほっとく訳ないよな。

 翌日、俺達が朝食を食べ終わってのんびりしていると、王宮からの使者と馬車が来た。


 ……コレ、断われないヤツだ。


 ドナドナド~ナ


 まあ、正式な使者じゃないだけ、まだマシか。


 王城に到着して、文官らしき人に案内され、途中で王宮からの案内人が待っていたけど、メイドや侍女じゃない!

 どうみても、王族の王女か公爵令嬢とかだよ~。


 そして、王族のプライベートな客間みたいな部屋に案内されて、部屋には、ロイヤル・ファミリーが揃っていて自己紹介された。

 アラム国王陛下とビスクリア王妃が前に居て、後ろに居るのが王妃の子で、カイル皇太子とラムス第2王子と、シンフォリア第1王女と第3王女のアイリス。

 少し離れてセルリシア側妃と側妃の子で、ヒース第3王子とリース第2王女か。


 どうやら、俺を案内したのは第1王女のシンフォリア殿下だったよ。

 そして、執事らしき人に言われるがまま席に座る。


「急な召喚にも関わらず良く来てくれた。」

「はい。」

「喚ばれた理由は、分かっているな。」

「……はい。」

「それで単刀直入に聞こう。この国に仇なす気は有るのかが知りたい。」

「似た様な質問をとある侯爵に聞かれたが、人は周りの環境で『善』と『悪』のどちらにも傾くし、そちらに居るアイリス王女殿下に伝えた通り、その国の国王が俺に敵対したなら、俺は『魔王の子』になり、味方だと判断すれば『神の子』になる。」

「……つまり?」

「善き隣人として接するなら『神の子』に。敵対したなら、『魔王の子』になるだけだ。」

「そうか! そういう事か! ……分かった。それなら、年も近いし、うちのアイリスを結婚相手にどうだ?」

「断わる。アイリス王女殿下自身は友人として好ましいが、皇太子と男爵令嬢が現実的には婚姻出来ない様に、王女のアイリスと平民の俺では釣り合わない。」

「……そうか。残念だ。それなら……」

「勿論、爵位も領地も要らない。」

「……そうか……」

「当然、この国に住む者が、この国の国王の言葉は断わる以上は、それ相応の代償を払うつもりだ。」

「何を払うつもりだ?」


 俺はこういう時用に準備していた「竜宝水晶」一辺が1cmを18個出して、執事らしき男性に渡した。

 そして、竜宝水晶が本物か調べている。


「……本物です。」

「小さな石ですが、御笑納ください。」

「……ユーマ、やっぱり!」

「ユーマさん、ありがとう。」


 こういう場合は、国王からだと思うけど、王妃でも良いのだろうか?

 ……まあ、良いか。


 その後、国王と王妃相手に、軽く雑談をしているのだが、国王の後ろでは、女性陣の静かな見えない刃の攻防を繰り広げていた。

 勿論、竜宝水晶のより良い「玉」を手に入れる為だ。

 そして、国王と王妃がコレに加わらないのは、最初に1番良い「玉」を4つゲットしているからだ。


 しかし、場の空気を落とす発言が出た。


「お前、本当に強いのか?」

「ラムス!」

「神の子であれ、魔王の子であれ、先ずは強くないといけないよなぁ?」

「俺は何をすれば良いんだ?」

「話が早いな。勿論、模擬戦だ!」


 模擬戦の為に移動中なのだが、その間に、国王から言い訳用の説明を聞いた。

 ラムス王子は、軍務担当で、強さに重きを置いているからで、ぶっちゃけ脳筋らしい。


 模擬戦する為に近衛騎士の訓練場に到着すると、近衛騎士達が鬼気迫る鍛練を積んでいた。

 これだけでも、ラムス王子は脳筋だが真剣に軍務に取り組んで来たと判断出来るぞ。

 そして、ラムス王子の右腕の一振りで、鍛練中の近衛騎士達が整列した。


「素晴らしい統率で。」

「……まあな。」

「選ばせてやる。」

「誰かを選ぶなんて面倒は止めて全員でどうぞ。」

「……上等だ。おい! 指導だとか可愛がるとか甘ぇ事言わず、全力で叩け!」

「「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」」


 そして、俺は模擬戦用の剣を借り構える。


「どうぞ。」

「……やれ。」

「「「「「「「「「「おおぉー!」」」」」」」」」」


 8分後には、(うめ)き声をあげる近衛騎士達と、汗の1つも出さない涼しい顔の俺が居た。


「……バカな。オレは、魔王の森で負けて以来、1から鍛え直したんだぞ。それをこんなガキに負けるなんて……」

「もう、終わりか?」

「エルバス!」

「はっ!」

「……行けるな?」

「はっ!」

「もう一戦だ。」

「分かった。……どうぞ。」


 俺は再び構える。


「……始め!」

「おおぉおぉおおーーー!」


 9分後には、エルバスと言う騎士に勝った俺が居た。


「……バ、バカな。」

「まあ、当然と言えば当然か。」

「どう言う事だ!」

「私からもお願いします。」

「まあ、エルバスさんも知りたいのなら良いか。」

「お願いする。」

「エルバスさんは確かに強いけど、エルバスさん単独でなら、魔王の森を何処まで潜れる?」

「……う、うむ。単独となると、恐らくは準備万端でも良くて5日といった所か。」

「俺は、5年前に、2年掛けて最深部に到達した。」

「なっ!」

「そう言う訳で、アイリス王女殿下にも言ったけど、魔王の森には、今まで通りの資源採取なら構わないけど、魔王城への侵略は止めて無視する事を勧めるよ。俺達(・・)は別にあの森を占領している訳じゃないからな。」

「……わ、分かった。」


 そして、ちょっと早い昼食を王宮で頂き、その後に帰れた。



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