やっぱり、ユーマ様はユーマ様だった。
沢山の作品やアニメやゲームに出てくる「アレ」、最初は誰が考えたのだろう?
奴隷メイドのレイラと妹ミーアの故郷の村に到着した俺達は、直ぐに家に向かった。
「ミーア!」
レイラは自分の立場を忘れて、俺達を置いて急いで自宅に入っていった。
勿論、許すよ。
大切な妹の危機だから、容態に因っては初めて使う事になるかもな「アレ」を。
「……ミーア。」
「……お姉ちゃん。」
「レイラ!」
「お母さん! ミーアは?」
「ミーアは、レイラが送ってくれている薬で何とか持っているけど、最近は効き難いみたいなの。」
「レイラ。」
「……あ!」
俺はレイラに声を掛けると自分の立場を思い出した様だ。
「レイラ。この方達は?」
「初めまして。レイラの主人のユーマと言います。冒険者をしています。後ろに居るのは仲間です。」
「レイラ! どういう事なの? 偉い貴族家で働いていたんじゃないの?」
俺の自己紹介を聞いて、レイラに問い詰めた。
「ちょっと、お母さん……」
「レイラ、本当はどうなの? まさか!」
レイラのお母さんは、心配と怒りで放送しない方が良い言葉が出ております。
暫くお待ちください。
「……そうだったの。レイラ、あんたって子は……」
「お母さん……。でも、私は後悔していないわ。」
「……分かったわ。それで、何故、家に来たの?」
「ミーアを助ける為よ。」
「……でも、今までの薬でも駄目だったのよ。」
「きっと大丈夫よ。そうですよね、ユーマ様。」
「ああ。」
「本当なの、お姉ちゃん。」
病の苦しみで傍観していたミーアが話に割り込んだ。
「大丈夫だよ。ただ、ちょっと秘密な事をしないといけないから、お母さんは席を外してくれませんか?」
「……でも……」
「お母さん、私を信じて。」
「……分かったわ。ミーアを助けてください。」
こうして、レイラ達のお母さんは席を外した。
因みに、レイラ達のお父さんは、既に亡くなっている。
だから、レイラは奴隷を選んだ。
村で1番の美貌を持っていたから。
俺は異空間収納から、輝きを放つ透明な液体が入った瓶を出した。
「これを飲むんだ。」
俺は穏やかに勧めた。
「……はい。」
ミーアは、恐る恐る瓶の蓋を開け、少し間を置いて一気に飲んだ。
すると、ミーア自身が光り、暫くすると消えた。
「……え!?」
……どうかな?
「……あんなに、苦しかったのに、なんとも無いわ!」
「……ミーア!」
レイラは、我慢出来ずに大声で妹の名を呼んで抱き締めた。
「レイラ! ミーア!」
お母さん、聞こえたみたいで乱入。
「お母さん。私、もう大丈夫だよ。」
「……ミーア!」
そして、お母さんもミーアを抱き締める。
……俺達は席を外した。
大体、10分過ぎた頃に、レイラが出て来た。
「ユーマ様! ありがとうございます!」
美少女の土下座って、思っていた以上に迫力あるんだな。
「レイラ、立って。」
「……はい。」
「まあ、効いてはいるみたいだけど、念の為に少し様子を見よう。」
「はい!」
「……所で、ユーマ様。あの瓶の中身の『液体』は何でしょうか?」
「リン、知りたい?」
「……聞かない方が良いような気がします。」
「ユーマ様、教えてください。妹が助かった薬の事を知りたいです。」
「レイラ。世の中には、本当に『知らない方が幸せ』な事は幾らでもあるわ。私達も以前、似たような事があって、今も後悔をしているの。それでも知りたい?」
「……はい!」
「皆も知りたい?」
そう言うと、セシリア、リンは、諦めた顔をして、コトネとユズハはとりあえずな感じで頷いた。
「私からもお願いします。教えてください。」
何処から聞いていたのか分からないけど、ミーアとお母さんも、そこに居た。
それならと、全員が家に入った。
そして、居間みたいな所で、俺は口を開く。
「中身、『エリクサー』だよ。」
「「「「「「「……え!?」」」」」」」
その瞬間、セシリア側は膝と手のひらを地面に付けるあのポーズをして項垂れていて、レイラ側は3人共に顔色が悪くなって、青から白に変わり始めていた。
オークションに出せば、1瓶幾らになるか分からないけど、確実に白金貨3桁は行くだろうなぁ。
ソレを、只の村娘が飲んだ。
……やっぱり、事前説明した方が良かったかなぁ。
でも、したらしたで、拒絶しそうだしなぁ。
「……やっぱり、ユーマ様はユーマ様だった。」
「……そうだな、リン。」
「こんな規格外が、私の想い人……」
「こんな人だったなんて……」
何か、セシリア側は酷い事を言っているよ。
全員が復帰するまでに、20分以上掛かった。
「とりあえず、『エリクサー』の代金なんて払えないでしょうから、その件は後回しにしましょう。それで、お2人は、今後はどうしますか? 俺としては、王都で過ごす事をお勧めしますけど?」
「……本当によろしいのですか?」
「ええ。温かみのある人が欲しかったので。人手が足らない所があるから、良ければ……」
「……行きます!」
「私も! もう、お姉ちゃんと離れたくない。」
こうして、レイラ一家は、王都への引っ越しが決定した。
ミーアは、念の為に、自身の身の回りだけ支度した後は、安静にしてして貰い、残りはレイラ達が支度した。
因みに、レイラのお母さんの名前は「レミラ」と言う。
3日後
「今までお世話になりました。」
「レミラさん。ミーアちゃん。達者でな。」
「ありがとう、村長さん。」
「ミーア、必ず迎えに行くからな。」
「うん。待っているよ、ゲンちゃん。」
おや? ミーアには「居た」みたいだ。
そして、レイラが小さい声で、「ミーアに負けた……」とか、言っていた。
……聞いてない振りをしよう。
セシリア、リン、コトネ、ユズハも同意見みたいだ。
挨拶も済ませ、俺達は王都な向かって出発した。
「ちょっと待ちな。」
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