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御利益があるからな。

異世界あるあるの、神様との交流は良いですよね。

良くも悪くも、お互いに声が届きますから。

 俺は、残った臨時収入(とうぞく)にアジトの場所を聞き出すと、無詠唱で頭に雷撃弾(ライトニングバレット)を放ち、コトネ達に処理をお願いして、俺はアジトに有る貯金箱(ためたおたから)を取りに行った。


 特に問題が無かったから20分後、俺達は馬車で目的地の街「ヤシューク」を目指していた。


「ユーマ殿。その手にある手鏡は?」

「ああ、コレ? アジトの荷物置き場に無造作に置かれていたんだけど、多分だけど王都のオークションで買った()エリンの持ち物だよ。聞いていた特徴とも合うしな。」

「そうであったか。てっきり……」

「てっきり何?」

「いや。てっきり、この先の街で誰かに渡す贈り物かと思っていた。」


 コトネが少し顔を赤くしている。


「そんな女性(ひと)は居ないよ。」

「そうであったか。ユーマ殿、失礼した。」

「分かってくれたなら良いよ。しかし、コトネの話し方、固くないか?」

「やはり、ユーマ殿もそう思うか?」

「ああ。でも、無理に変えなくても良いよ。その話し方もコトネの一部だしな。」

「……ユーマ殿、ありがとう。」


 そして、街の「ヤシューク」入りをした俺達は、入って直ぐの詰所で盗賊共の換金をして何時もの狐の宿屋に向かった。

 運良く空きが有ったから此処に決めた。

 半端な時間だから、昼食までのんびりする事にしたのだが、意を決した様な顔をしているコトネが俺に質問をした。


「ユーマ殿は、何者(・・)なのだ?」


 まあ、気持ちは分かるわ。

 むしろ、今まで聞かなかったコトネは凄いな。

 王族や貴族でもなく、大商会の会長や跡取りでも無い、外見ガキの俺が、オークションで白金貨200枚以上を出してコトネを買ったし。

 違う町「マテリヒナ」では、違う国のとはいえ「王妃」を筆頭に上位貴族の奴隷になった令嬢をオークションで購入して、喫茶店をやらしているのだからな。

 そりゃあ、「何者?」になるわな。

 それで俺は、日本からの転生者で、女神イシュトリアに身体を創って貰い、「トリア姉さん」呼びして溺愛されている事以外は話した。


「だから、祖父が死んだ今、俺の素性を知る者は居ないし、俺には両親に関する記憶や両親に繋がる物は無い。」

「……そうであったか、ユーマ殿。」

「あれ、驚かないの? 俺が今や『魔王の森』と呼ばれている森の支配者だという事に?」

「それは今、身に付けている装備品の素材から、ある程度は察していた。」

「そう。」

「それにしても、あの『森』の支配者、というよりも、支配をしていたモンスターに単独で勝てるユーマ殿の強さはどれ程なのだ?」

「実際に行動に移すつもりは全く無いけど、この町ぐらいなら、魔法1つで軽く消滅出来るよ。」

「ほ、本当なのか、ユーマ殿!」

「あ、ああ。」

「凄まじいな……」

「それぐらいじゃないと、ルドラには勝てないよ。」


 そして、昼食を頂いて町の散策に出た。

 そして更に、テンプレが発生した。


「おい! 待て!」

「俺達か?」

「ああ。ガキ、服と靴以外を全て置いて消えな。そうすれば命だけは見逃してやる。」

「……はぁ。断る。」

「ガキ! 分かっているのか?」

「命が惜しくないみたいだな。」

「今なら、まだ半殺しで許しても良いんだぞ?」


 町の外に出れば盗賊と区別が出来ない馬鹿3人は俺達に絡んで来た。

 まあ、奴隷法の強盗罪が適用されるが、向こうが言った事をそのまま返す程度で我慢するか。



「ユーマ殿。素晴らしい戦い振りであったな。」

「そうか。」


 あの馬鹿3人に対して俺は、腹パン1発からの回し蹴りの3連発で沈めた後、服と靴以外の全てを没収した。


「しかし、ユーマ様、やはりえげつないな。」

「何を言っているんだ、セシリアは。」

「え!」

「あんなに慈悲が溢れる対応は無いと思うぞ。」

「アレで?」

「ああ。アレを衛兵を呼んで対処した場合は、白金貨600枚以上の賠償金が発生するぞ、奴隷法の強盗罪で。」

「あ!?」

「そういう事だ、セシリア。」

「……確かに、白金貨600枚以上の賠償金に比べれば、『慈悲が溢れる対応』だな。」

「そういう事だ。購入時の値段で決まるからな。」


 その後は、普通に町を散策したのだが、タイプの違う美少女に周りが目を奪われているのを見るのは気分良いな。

 まあ、隣に居た女性にビンタを喰らった男性は気の毒に思ったがな。

 散策していると教会が有ったから寄る事にした。

 そうしないと、トリア姉さんが泣くからな。


「以前から思っていたが、ユーマ殿は信心深いのだな。3日と空けずに教会や神殿に通っている。」

「ああ。俺は女神イシュトリアを崇拝しているからな。」

「……そうか。」

「意外か?」

「うむ。普段のユーマ殿を知ると、こう言ってはなんだが、信じ難い所がある。」

「まあ、そうだろうな。でも、俺が今、生きているのは女神イシュトリアのお陰だしな。」

「そうなのか?」

「ああ。」


 話している間に教会に到着したから何時もの様にお祈りした。



 女神イシュトリアside


「ユーマ~。」

「わぷ。トリア姉さん。」

「約半日振りだね。」

「到着狙いの抱き付きは禁止って言っただろ。」

「むー。1秒でも早くユーマに触れたかったんだもん。」

「分かっているよ。」

「むふふふ。」


 俺はトリア姉さんの頭を撫で撫でした。


「ユーマってば、沢山女の子が増えて仲良くなったね。」

「まあな。と言っても殆どが妹みたいなもんだけどな。」


 この後、俺はトリア姉さんに膝枕されたまま他愛のない話しをしていると、時間が来た様だ。


「トリア姉さん。また来るから必要以上に干渉しない様にしてくれよ。」

「は~い。」

「トリア姉さん、行ってきます。」

「ユーマ、行ってらっしゃい。」



 ユーマside


「ユーマ殿、もう良いか?」

「ああ。」

「しかし、毎回、熱心にお祈りをしているな。」

「御利益があるからな。」

「そうだな。だから、私はユーマ殿に出逢えたのだから、馬鹿には出来んな。」


 さて。

 トリア姉さんの挨拶も済んだし、冒険者としてギルドに顔を出すかな。



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。

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