祝い酒
まあ、絆が深まれば、ね。
第1部完まで、この話を入れて2話です。
最終話も同時投稿しています。
こうして、前世の親友とその恋人の安全と未来が保障されてから、3ヶ月が過ぎた。
カルが商会長となったエルフ族の細工物とドワーフ族の装備品を売る店「ヴェルグ」は好評で、エルフ族の細工物は貴族令嬢達にも良く売れている。
ただ、ドワーフ族の装備品は、他の装備品を売っている所と競合しない様にする為に、購入には紹介状必須にした。
更に値段も、同じ材料で作った物でも他の工房の2倍の値段を付けていて、ドワーフ族が鍛冶をする事に因る希少性とブランド化だ。
後、紹介状必須と言ったが、最後の関門がビリカの面談で、不合格なら買えない。
とりあえず、紹介状はグランブルム商会か、マリーナ達「女神の剣」か、アイリス達が認めた親王派の貴族か、冒険者ギルドのギルドマスターが出せる。
まあ、紹介状を出すという事は、責任を背負うという事になるから、下手な奴には紹介状を出せないだろうから、基本的には馬鹿は来ない。
マリーナ達にも紹介状をお願いしたから、宣伝込みで、メンバー全員にビリカ作の装備品一式をプレゼントした。
後、紹介状には罠を仕掛けている。
紹介状は予め書き方が決められていて、最後の欄に紹介者のサインを記入して貰うのだが、サインの最後を跳ねたら「断っても構わない。」という意味にしている。
要するに、権力とかを使われて「書かされた」って奴だ。
そして、そんな奴が来れば、最終的には貴族なら国王に密告する。
更に白状すれば、その日の閉店後は、全商品を専用マジックバッグに仕舞いカル達の新居に保管するようにしている。
そして、3階の住居部分に入る為の扉の材料が、実は「魔王の森」産だ。
つまり、3階の内部に無理矢理入たければAランク冒険者以上か王宮近衛騎士団以上を連れて来い、となる。
勿論、3階の窓の木枠も「魔王の森」産だ。
どちらにしろ、3階に無断浸入するには、「物理破壊」しか不可能な訳だ。
更に、寝室には、「魔王の森」産の状態異常を起こす「何か」だけを吸収する植物を置いている。
深い睡眠を強制する「お香」とか、麻痺を起こす揮発性の「魔法水」とかだな。
……まあ、カルとムツキには、「過保護」と言われたが、「これぐらいしないと、俺が安心出来ないからな。」と、そう言って諦めて貰った。
本音を言えば、氷狼神王のシリウスの曾孫辺りの賢くて見栄えの良い奴を番犬代わりにしようかと考えている。
既にテスト代わりに我が屋敷にもシリウスの曾孫から3匹居て貰っている。普段は、孤児院の子供達の相手をして貰っていて評判が良い。
そして、そんな楽しそうにしている孤児達を見ていたティリーネ達が俺にお願いしに来た。
「ユーマ様、私達にも、モフモフをください!」
と、言われたからシリウスの曾孫(雌)を3匹来て貰った。
モフモフは中毒性が高いから警告はしているが、大丈夫だろうか?
さて、俺の人生でかなり重要な報告がある。
……俺、「大人」になりました!
勿論、相手はコトネだ。
コトネが16歳になり、その誕生日会をした夜に俺から告白した。
そして、そのまま……
次の朝に敷地内の祭壇に行きトリア姉さんに報告したら、「おめでとう。」と、祝ってくれたよ。
そして、トリア姉さんから質問が来た。
「この世界に送った時に、ユーマに贈った沢山の品物を覚えている?」
「勿論だよ、トリア姉さん。」
「その中に『祝い酒』を入れたけど、呑んだ?」
「いや、まだだよ。」
「……そう。それで明日は何か予定を立てている?」
「いいや。」
「それなら、明日は完全休日の方が良いよ。」
「分かったよ、トリア姉さん。」
今一良く分からないけど、折角トリア姉さんが用意してくれた「祝い酒」なんだし、明日はトリア姉さんの言う通りに休日にしよう。
その夜はコトネと、その祝い酒を一緒に呑んだけど、お互いに何か凄かった。
そして、俺の収まらないアレ。
すると、ノックがした。
誰何すると、ティリーネ達だった。
俺の部屋に入って来たのは、ティリーネやセイラ、リーゼとレイラだった。
俺は、「何故、来た?」と聞いたら、創造神イシュトリア様からの神託を降りて、俗な言い方なら、「今夜ならイケる!」と言われたらしい。
……トリア姉さん……
(ユーマ、ハーレムおめでとう。)
トリア姉さん!?
でも、コトネは嫌に決まっている!
「ユーマ殿。私も公家の惣領姫だった。全く気にしないと言えば嘘になるが、その辺りの覚悟は出来ている。それにティリーネ達なら私も嬉しい。」
「分かった。」
その日、「大人」になったティリーネ達4人は明日は完全休日となった。
そして、朝の日課のトリア姉さんの時間では、明日も完全休日にした方が良い、と言われたよ。
その夜、「大人」になったのは、セシリアとリンとエスリーナだ。
……結果、絆をより深める意味も有って、更に4日間を完全休日となった。
暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。




