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協力要請を受けるよ。

女性だけで組むのは何か理由があります。

 俺達が練武場からギルドのホールに戻ると、全員が赤い装備品で身を固めている集団が居た。

 あれが噂の冒険者チームの「女神(ガッデス)(ソード)」だろうな。

 実際、凄い覚悟だよな。

 あの目立つ赤い装備品は、森の中でも目立つという事は、モンスターに対しても目立つという事だからな。

 勿論、やりようなら幾らでもあるが、それでも、だな。

 そんなお姉さんな6人が俺達に向かって来ている訳だが、何の用事だろうなぁ?


「君達がチーム『星屑(スターダスト)(アイズ)』ね。」

「ああ、そうだ。それで、俺達に何か用か?」

「ちょっと頼みたい事があるのよ。詳しい説明をしたいから、時間を頂けるかしら?」


 俺は承諾して、1階の一般用会議室に場所を移した。

 部屋に入ると自己紹介を済ませ、話が始まった。


「改めて言うわ、時間を割いてくれてありがとう。」

「それで、頼みたい事とは?」

「実は……」


 話の内容は、指名で討伐依頼を受けたものの、依頼内容よりも難易度が上がっていて依頼達成が困難となり、協力者を求める事になった。

 しかし、ライバルの白金(プラチナ)(ランス)には、意地でも頼りたくないみたいで、冒険者ギルドで色々と聞いた結果、白羽の矢が当たったのが俺達、という訳だ。


「どうかしら? 勿論、報酬は出すわ。」

「依頼された討伐対象は?」

「サイクロプスの亜種で、『赤目』よ。」

「ほう。」

「しかも、進化していて、ジェネラルになっていたわ。」

「それまた、珍しいな。」

「ええ。私達は、ああいう力で来る奴は苦手なの。」

「仲間と相談しても?」

「ええ。勿論よ。」


 ちょっと席を立ち、部屋の隅でコトネとリンに相談する。

 キサラは、本性が武器だから、基本的にはこういう相談は不要だったりする。


「どう思う?」

「ユーマ殿、受けよう。」

「ユーマ様、受けても問題ないかと思います。」

「分かった。」


 俺達は席に戻り告げる。


「協力要請を受けるよ。」

「ありがとう。助かったわ。」

「Bランク冒険者チームの仕事振りを間近に見られるから、俺達にも損は無いからな。」

「ええ。しっかり盗むと良いわ。」


 この後、報酬等の事務的な話を煮詰めた。

 お互いに合意を得られ、明日の朝6時に冒険者ギルドに集合となり解散した。


 翌日の朝6時前に、冒険者ギルドに到着すると、既に女神(ガッデス)(ソード)の皆さんが待っていた。


「待たせたみたいだな。」

「時間前だから問題ないわ。」


 因みに女神(ガッデス)(ソード)、……面倒臭いからマリーナさん達は、シンボルの赤い装備品の上に黒い外套を使っていて、内心では当然だよな、と思った。


 そして、お互いの馬車で行く事になったのだが、流石はBランク冒険者チームで、俺達の馬車の異様に気付いた。


「ねえ。貴方達の馬車、変じゃない?」

「何処が?」

「……なんて言えば良いのかしら……」

「多分、この馬車は特注品だからだと思うよ。」

「なるほど、特注品だからなのね。」

「そうだよ。さあ、行こう。」

「え、ええ。」


 良し、誤魔化せた!


 3日間の道中で、2回盗賊に現れて、貯金箱(ためたおたから)を山分けして、ゴブリンやウルフ系モンスターに4回襲われ、順番に軽く蹴散らし、1回、マリーナ達の水浴びを目撃するというラッキースケベを経験して、合わせてセットの照れ隠しのサンドバッグも経験した。

 因みに水浴びの時、下半身は水の中で反射もしていて何も見えず、サクランボは髪に隠れてて見えなかった。

 可愛く拗ねたコトネのご機嫌回復に頑張っていると、マリーナ達に揶揄(やゆ)され、更にご機嫌回復が困難になったりもした。


 そんな中、何とか目的地の、昔の名残がある城塞都市アハガリアに到着した。

 まあ、昔はこの城塞都市アハガリアが国境を守る砦だったが、頑張った結果、今では鑑賞用のアンティークみたいになっていて、壊す理由も無い為にそのまま使っている。

 因みに、女神(ガッデス)(ソード)の地元だったりする。


 そして、俺達はそのまま都市アハガリアを治める領主館に向かった。


 到着した俺達は馬車を預け、案内され応接室で待っていると、領主アハガリア侯爵とその夫人ナリスニアと、執事ワラカが入って来た。

 お互いに自己紹介を終わらせた後、依頼内容についての話し合いが終わると、「今日の所はゆっくりしていってください。」になった。


 今が夕食寄りの空き時間の為、都市を散策せず領主館の中を散策する事にした。

 通りすがりのメイドに許可を貰い彷徨(うろつ)くと、中庭で1人の青年が剣の鍛練を行っていた。


「誰ですか?」

「鍛練中にすまないな。先程、到着した、依頼を受けて来た冒険者だ。」

「そうでしたか。お名前をお伺いしても?」


 この後、お互いに自己紹介をした。

 この青年の名前は「カルノス=ランカ=アハガリア」で、アハガリア侯爵の三男で25歳だ。


「カルと呼んでくれ。」

「分かった、カル。」

「……所で、一戦どうかな?」

「構わないぞ。」


 こうして、模擬戦をしたのだが、何故か懐かしい気持ちになり、気付けば夕食の時間まで続けていた。


 夕食のデザートを頂いている時に、カルから明日以降に関しての提案が出た。


「明日から、討伐の為に動かれると思いますが、私も同行を希望します。勿論、報酬等に変更は有りませんし、何があっても自己責任で一向に構いません。」

「アハガリア侯爵。」

「そうだな。カルノスは、我が息子ながら現場主義で、判子1つ押すにしてもきちんと現場を確かめてからする様な奴でな。当然、モンスターとの戦闘でもある程度は出来る。証拠としては、カルノスは冒険者でもあり、ランクは『C』だ。」

「どうでしょうか?」

「私達『女神(ガッデス)(ソード)』としては、条件を1つ承諾すれば構わないわ。」

「その条件とは?」

「明日からの行動は、私達のチームではなく、ユーマ達のチームと共に行動する事よ。」

「……だ、そうだが。」

「俺達も異論は無い。」

「良かった。」

「話は決まったな。ユーマ殿、カルノスを頼むぞ。」



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