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し、勝者ローズ選手!

見る者は見ている。

 クズな男の装備品が軽装だから、事故や偶然で当たったかの様に見せ掛けて、(すね)や脇腹や足の小指にダメージを与えつつ、俺は虎視眈々と狙っていた。


「ぐっ…… どうした? まだ、オレの女になる覚悟が決まってないのか? さっさと諦めろよ!」


 ……そして、その時が来た!

 密着した時に、離れさす為の腹への膝蹴りと見せ掛けて、股の下のアレに強打!


「あっ!」


 潰したのを確認した後、周りにはチャンスだと思うだろうから、それに乗ってラッシュを掛け、本命の為に右足を折る。


「ぎゃあー!」


 そして、わざと入れ替えて槍の石突をクズの顔に当てる。


「勝者ローズ選手!」


 そして、俺はクズに近付いて膝を付き、演出で光量増し増しで回復魔法を使う、と同時にその光量を隠れ蓑にして潰した内臓器官を中途半端に治す。

 ……任務完了!


「予想に反して素晴らしい戦いでした! しかも、対戦中に痛めた足を魔法で治癒する優しさを持っていました。

 ヘケラン選手も健闘しましたが準決勝で敗退です! 

 この後、1時間の休憩の後、3位決定戦を始めます。

 そして、決勝戦は明日、行われます!」




 レイリーside


「きゃー! きゃー! ユーマ様の勝利よ!」

「良かったですね。」

「ええ。でも、ちょっと気になるのよね。」

「何がですか?」

「密着した時、ちょっと妙な動きだったのよね。」

「それなら、後で確かめられては良いのでは?」

「そうするわ。」



 1時間後に3位決定戦が始まったが、勝ったのは前回優勝者に負けた予選会組の注目株だった。

 名前は「ジーク」か。

 覚えておこう。


 翌日


 俺は決勝戦の舞台に立っている。

 そういえば、前世ではこんな檜舞台に立った事が無いから少し緊張するな。


「それでは、決勝戦の前に大会運営長で、この都市の領主である『コレスーテ=ロール=デリンジア』侯爵様から、決勝戦で戦う2人に激励の言葉が贈られます。」

「前回優勝者のガスバル選手は、今回も危なげなく勝利を納め、その強さを発揮してきた。決勝戦でも期待している。」


 ガスバル選手が一礼する。


「次にローズ選手。初出場ながら決勝戦まで上がるとは天晴(あっぱ)れである。しかし、儂の立場で言うのは、ある意味で違反ではあるが、敢えて言おう!」


 何を言うつもりだ?


「貴様、真面目に戦え! 以上だ。両者の健闘を祈る。」


 はぁ? と思ったら、領主の両脇に強そうな人が睨んでいるな。

 ……手抜きがバレていたか。


「大会運営長のデリンジア侯爵様からの激励の言葉でした。しかし、ローズ選手は力を温存していた模様です。

 これは決勝戦、期待が持てそうです。」


 そして、舞台の準備が終わり、決勝戦が始まる。


「これより、決勝戦が始まります……」


 流石に決勝戦は、審判も溜めを入れて来たな。


「この戦いに勝利し栄光を手に入れるのは、ガスバル選手なのか、ローズ選手なのか!」


 溜めているなぁ。


「今、雌雄を決します! 両者、前へ!」


 もう良いだろう?

 内心じゃあダレているが、外見は真面目に槍を構えているんだよ。


「決勝戦、……始めぇ!」


 観客席から歓声が上がる中、俺達の決勝戦の火蓋が切って落とされた!


 カン! ギッ! バキィ! ガガっ! ドコッ!


 一進一退の戦いは続いている。


「コレスーテ侯爵様が、『真面目に戦え!』と言っていた理由が分かったぜ。」

「……」

「なあ、様子見はもう良いだろう。本気出せよ。」


 すみません。

 本気を出したら、この都市が消滅します。

 女神イシュトリアから貰った身体とスキルがチート過ぎて笑えないんです。

 それに、前世の漫画、ラノベ、アニメの知識が、更にチートを爆上げになっているんです。


「また、だんまりかい? なら、本気を出させてやるよ。」

「ガスバル選手、更に動きが速く、力強くなりました!」

「……」

「そして、ローズ選手もそれに応えるかの様に同じく速く、力強くなりました。」

「やっぱり隠していたな。それなら、更に上げて行くから付いて来いよ?」


 俺は言われた通りに付いて行き、一進一退を繰り広げながら、優勢になったり不利になったりしながら戦った。


「ば、馬鹿な! オレはもう全力を出しているんだぞ!」


 そんな事を言われても、此方は1割も出してないぞ。


「オレは、魔王の森のグレートウルフに単独討伐が出来るんだぞ!」


 ソレ、俺がこの世界で初めて実戦で倒したモンスターだ。


「こうなったら……」


 何か、奥の手を出すのかな?


闇拘束(ダークバインド)!」

「遂に、ガスバル選手が魔法を使い始めました! そして、ローズ選手の身体を拘束した!」

「喰らえ。火炎槍(ファイヤーランス)!」


 俺は自由に動く左腕を、それらしく動かし左の手のひらを向けると、黒い半透明の壁が生まれてガスバル選手の火炎槍(ファイヤーランス)を防ぐ。

 勿論、無詠唱です。

 出したのは魔法障壁(マジックシールド)だ。


「何ぃ!」

「おおーと! ガスバル選手の火炎槍(ファイヤーランス)をローズ選手は、唯一動く左腕を使い、魔法障壁らしき壁が発生して防ぎました!」


 勿論、この大会は魔法の使用は問題無い。

 俺は、身体強化発動時の魔力操作で闇拘束(ダークバインド)を破壊する。

 一応は、それっぽく外見のエフェクトは闇のオーラ風にしました。

 まあ、実際に使った身体強化の魔法は、属性「闇」だし。

 実は、この世界の身体強化は、2段階有るって言われていて全ての属性が存在する。

 強化される部分に優劣が存在するけどな。

 火属性の身体強化なら腕力増加が際立つし、風属性の身体強化なら俊敏性が増加する。

 そして、闇属性の身体強化の場合は、闇属性魔法の耐性増加と、精神の沈静化だ。

 心は熱く、頭は冷たく、みたいになる。


 そして、暗黒騎士の本領発揮みたいな外見をしているから、此処からはワンサイドゲームな展開にした。


 圧倒的攻撃力で、防御もさせずに勝った!


「し、勝者ローズ選手! 今大会優勝者は初出場のローズ選手になりましたー!」



暖かい応援メッセージと星の加点をお願いします。


一応補足説明

クズのヘケラン、一応は冒険者ランク「A」です。

予選会組も、全員が冒険者ランク「C」以上です。

……近場に「魔王の森」が有りますから。


後、普通の身体強化の壁を超えると、属性系身体強化が使える様になります。

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