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エルフ族の矜持に賭けて、絶対に仕留めるわよ!

この話から、シリアスが途中から始まります。

 ユーマside


「きゃあああーーー!」


 エミが目覚めるまで、のんびりしていると、エミが悲鳴を上げた。

 俺達がエミの(もと)に駆け寄ると、そこには俺達が知るエミではなく、1学年先輩な感じの美少女が居た。


「……エミか?」

「……」

「お前は、『エミ』か?」


 混乱しているエミに再度尋ねた。


「は、はい。私は『エミ』です。」

「……そうか! 呪いの魔道具か!」

「そういう事ね、ユーマ殿。」

「ああ。エミの外見は呪いの魔道具に因って変えられていたが、それを俺の解呪魔法(カースオプス)に因って破壊された。」

「そして、その呪いの魔道具に因って変えられていた外見は、本来の姿に戻った、という訳ね。」

「そうだ。」

「……ご主人様。わざわざ奴隷である私如きの為に御足労をお掛けしてしまい、申し訳ありません。私本来の姿に戻れたので、虎人族としての身体能力を十全に使えます。

 どうぞ、ご存分にお使いください。」


 ……しかし、このエミの言葉使いや、所作が洗練されてて綺麗過ぎるんだよなぁ。

 いや、獣人族を馬鹿にするつもりも無いけど、ある意味、異様だよ。

 それに、名前を告げた時に、不自然な反応だったしな。


 まさか!?


 試してみるか。


『エミ。』

『はい。』

「やっぱり。」

「……え?」

「正直に答えて欲しい。前世の名前は?」

「……華陵院恵美(かりょういんえみ)です。」

「俺も前世が日本人だ。因みに一般人だ。エミは?」

「わ、私は、長野県のとある地方の名士を父に持ち、母が元華族でした。」

「世が世なら貴族様だな。」

「はい。しかし、私以外にも居たのですね。」

「いや、結構居るぞ。知っているだけでも、俺達以外にも4人居る。」

「そうなのですか!」


 この後、エミと情報交換をして過ごした。

 エミは、それなりに戦えるが非戦闘を希望しているから、我が屋敷で働いて貰おう。

 エルフも働くから獣人族のエミも頑張って貰おうか。

 だから、エミも、俺が引き取る事になっているエルフの少女達に混じってメイドになる為の勉強を始めて貰った。


 翌日、セリスが王都の案内をする事になり、朝から色々と名所を廻った。

 そして、午後からは王城の案内をして貰い、練武場では、女性騎士達と一緒に汗を流したが、コトネの可愛い嫉妬から、「鬼ごっこ」をする事になった。

 逃げる役は俺で、鬼役は女性騎士達全員で。


 因みに、男性騎士達は、神の子である俺の機嫌を損ねない為に、外周に追い出されている。


 鬼ごっこ、開始。


 最初の内は、「逃げた!」とか「あっちに行ったわ!」とかで和気藹藹(わきあいあい)だったんだけど、逃げ切っている俺に対して、次第に「捕まえるのよ!」から「絶対に狩るわよ!」になり、「遊戯(あそび)」から「本気(ガチ)」に変わり、外に漏れる気も闘気から殺気に変わっていた。


「エルフ族の矜持に賭けて、絶対に仕留めるわよ!」

「「「「「「「「「おー!」」」」」」」」」


 既に、遊びになってねぇ!


 このままだと、狩られちゃうよ~。


 ……仕方ない。


「逃がさないわよ!」

「とう。」


 バタッ!


「……え、後ろ!」

「はあ。」


 バタッ!


()ってしまえ!」

「とあ。せい。やあ。」


 バタバタバタッ!


 俺は、目が血走っている女性騎士達を順次、気絶させていく事で鬼ごっこを終了させた。


「私の国の精鋭を、まあ、いとも簡単に対処するとは、末恐ろしいものだわ。」


 因みに、この「鬼ごっこ」が切っ掛けで、数年後に女性騎士だけの特殊部隊「鬼縛隊(おにばくたい)」が結成されたらしいが、名前の事は気にするな。


 翌日は、図書館に行く許可を貰ったので、1日中籠った。


 ……そして、夜、闇が動いた。




 ???side


 ……確かに私が悪いと思った。

 決められた相手が居たにも関わらず、違う相手と関係を持ってしまったのだから。

 それは、自身が背負うべき責任を放棄しているのと同じだから、私は抵抗せずに法に従った。

 何よりも、妹や宰相の尽力のお陰でお腹の子を守り産む事が出来るのだから、感謝しかないわ。


 最初の数年間は、大変だったけど幸せな毎日だったわ。

 あの人は、責任を取り刑に服し儚くなったけど、私には、あの人が遺してくれた、この子が居るわ。

 せめて、この子を大切に育てていきましょう。


 あれから数年経ったけど、最近、あの子の様子が変だわ。

 食べる量も少しずつだけど、減ってきている。

 調べないと。


 ……時間が掛かったけど、やっと分かったわ。


 あの子は、純粋なエルフ族ではない。

 だから、周りからは「差別」を受けて「侮辱」されていた事が分かったわ。


 そして、あの子は、周りからの「ソレ」に耐えきれず負けてしまった。


「お母さん、ごめんなさい。僕はお父さんに誓ったのに。僕がお母さんを守ると誓ったのに……」


 この言葉を最後にあの子は逝ってしまったわ。


 国を統べる女王の責任を放棄した私が悪いわ。


 でも!


 あの子が死ぬ必要は無かったわ。


 私は憎む!


 あの子を死に追いやった『全て』のエルフを!



 ……私は、憎む『全て』のエルフを殺す!!!



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