何か、変よね?
白百合、善意でやらかす。
……確認とも言う。
「クルト、彼女とは知り合いか?」
「はい。僕達に戦闘や魔法の基礎や、冒険者に必要な知識や技術は、ビアンジュさん達から教わりました。」
クルトが答えると、空気だったビアンジュの仲間が会話に加わった。
「そうなのよ。当時まだCランクの私達がクルト君達に色々と教えたのよ。」
「良い意味で教え甲斐の無いない子だった。」
「……教えられる事を探すのが大変だったわ。」
「……と、いう訳よ。」
クルトよ、先生の首に繋がっているリードを手離すな!
さて。
あの後、解散となりクルト達とも別れ、俺達は最初に神殿に行きトリア姉さんのご機嫌を取った。
……だって、冒険者ギルドを出たら、晴れだったのに曇り空だったんだ。
神殿を出る途中で、参拝者が真剣に尋ねていた。
「神官様。最近は天候が不安定です。何か悪い事が起きる前兆でしょうか?」
「心配ありません。何故なら、神様は常に正しき者の味方なのですから。」
もうすぐ昼か。
どうしようか……
「あ、居た居た。」
声のする方に向くと、そこには先程戦った白百合のメンバーが近付いて来た。
「貴方達、お昼はまだ?」
「ああ。何処にしようかと、考えていた所だ。」
「それは良かった。美味しい料理を出す店を知っているんだけど、どう?」
「お言葉に甘えさせて貰うよ。」
「決まりね。」
そんな訳で俺達が向かった店は……
白い狐さん達のお店でした。
「ユーマ殿……」
「ユーマ様……」
「我が君……」
「……知らないんだから仕方ないよ。」
「どうしたの?」
「いや、何でも無い。」
俺の事は昨日の内に広まっているみたいで、明らかに対応が違っていて、白百合も不思議に思っているみたいだ。
「ねえ、何時もよりも丁寧だし、私達への声掛けが多くないかしら?」
「そうよね。」
「何時もなら、最初は私達に声掛けするのに、今回はユーマ達から声掛けをしている。」
「何か、変よね?」
何か、ごめんなさい!
そして、注文して待っていると、テーブルの上に並べていく中で、注文していないのが来たから、聞けば「サービスです。」と言ってくるしで、白百合は、より一層不思議がっていた。
「「「「怪しい……」」」」
俺は、「とりあえず、頂こう。」と言って誤魔化したが、白百合の4人の視線がチクチク刺さる。
……会計も、5割引きを言おうとしたから、指向性の殺気を飛ばし1割引きに抑えさせた。
そして、「体育館裏にちょっと来い!」みたいな雰囲気で、ドナドナされて、到着した場所は、白百合のホームだった。
中に入り、応接室に案内されると、俺だけが白百合に囲まれた。
コトネ! リン! キサラ!
何故、他人の振りをするんだ!
助けてくれ!
そんな俺の視線も、コトネ達は視線を逸らした。
「貴方、何者なの?」
「この都市では見掛けなかったから最近来たのは間違い無い筈よ。」
「それなのに、リアージア様の対応が不自然よ。」
「それに、店でのアレ!」
「さあ! 洗いざらい吐いて貰うわよ!」
「……はあ、仕方ないか。実はな、俺は王都のグランブルム商会本店の偉い人と知り合いなんだ。そんで、この都市で選んだ宿屋がグランブルム商会と関係が有るから、そこから、グランブルム商会に伝わり、商会から各関連する所にも伝わり、そして、冒険者ギルドのギルドマスターにも伝わった、という訳だ。」
白百合の4人は、途中から静かに聞いていた。
「……ソレ、ホントウ?」
ビアンジュさん、言葉がカタコトになっていますよ!
「本当。だから、先程行った店では不自然だっただろ?」
「「「「確かに!」」」」
……何とか、誤魔化せたー!
「後、一応はこの事は秘密な。グランブルム商会を敵に回したくないだろ?」
「「「「コクコクコクコク!」」」」
白百合は、リス顔で激しく首を縦に振って頷いた。
「もしかして、その関係からなの?」
「何が?」
「貴方達の装備品。」
「ああ、素材は俺達が出したけどな。」
「私達だって、それなりに色々な所に行ったけど、見た事も無いわ。」
「何処で、手に入るの?」
「教えても良いけど、行かない方が良いぞ。」
「何故?」
「無駄死になる可能性が高いからだ。」
「なっ!」
「私達は、Aランクパーティーの冒険者よ!」
「最低でも、単独で赤銅竜を討伐出来る実力が無いと不可能だ。」
「それこそ、不可能だわ!」
「そうよ!」
「赤銅竜なんて、私達の様なAランクパーティーが3チームは必要よ!」
「そんな相手に、単独での討伐なんて無理よ!」
「……あっ!?」
「どうしたの、ビアンジュ?」
「まさか! いえ、そんな!? でも……」
「だから、ビアンジュ!」
「……ユーマ君。」
「何?」
「……まさか、その素材が取れる場所って……」
「ビアンジュ、分かったの!」
「もしかして、……魔王の森?」
「正解!」
「……やっぱり。」
「ウソ……よ、ね?」
「……そ、そうよ。」
「有り得ないわ!」
「各王国の騎士団を蹴散らしたのよ、あそこは!」
「正確には、『魔王の森』近くになる。」
「どういう事?」
「俺は、祖父と2人暮らしだったが、育った場所が『魔王の森』の近くなんだ。かなりの厳しい戦闘訓練を受けて、6才になる前には、単独でオーク1匹なら討伐出来る様になっていた。」
「「「「はっ!?」」」」
「更に言うと、俺、祖父、俺の両親に繋がる物や記憶が無いから、俺の出自は不明だ。」
「「「「はあ!?」」」」
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