表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/8

起きたら…

《経験値20を手にいれた》

《レベルが3にあがります》

《HPが6上がりました》

《吸収力が4上がりました》

《守備力が3あがりました》

《攻撃力1上がりました》

《スキル粘着獲得》

《表皮が粘り気のある粘膜に覆われ硬くなった》


ステータスボードはオフだが勇太が寝ている間に次々に表示されていた。


かなり寝ていたと思う。勇太は意識を起こすと、ステータスボードをオンにした。




な……なんやこれ! めっちゃ上がってる!!


なんか実に入って正解やったんやん! 俺天才かも……


ステータスボードを見つめ悠長な事を考えとりあえず

周りの景色もオンにしておいた。


どれくらいたったろうか……時間の経過は分からないが前世で言う半日くらいだろうか……モモチの実と共に勇太は何処かに排出された。

 

ゆっくり周りを見渡すと、そこはゴツゴツした岩の隙間だった。近くに川らしきものもあった。



《表皮硬化 経験値10獲得》

《モモチの種に吸収力を供給-5》


『へぇ……俺の吸収力をつかって成長してるかぁ』



モモチの実は勇太の身体にぴったりひっ付いていると言う状況だった。


勇太の吸収力を使いモモチの種は成長していた。



粘り気のあったモモチの果実は段々と硬くなって行き最後には木のような硬さになり、ボロっボロっと勇太から剥がれだした。


するとモモチの種たちが一斉芽を出し、瞬く間に銀色の花が咲き乱れた。

暫くすると花は萎み金色の綿毛のような物にかわっていき…そして

ふわりふわりとひとつ……またひとつ……と剥がれ飛び立って行った。

その光景はとても幻想的で綺麗で思わず見惚れてしまう程だった。




そういや……モモチの実はどうやってなるんやろ? 花が咲いて綿毛になったなら実は何処からなってるん? と勇太は疑問に思いステータスボードで調べてみた。


《モモチの実。実になる事は極めて稀。何故ならばモモチの木には雄と雌があり、出合い受粉する必要がある。なので実を落とし動物などに食べてもらい第一次形態の種を移動し、更に綿毛になり第二次形態の種をばら撒く。第二次形態の種が発芽するとほぼ全て雄になり雌の木を求め彷徨う》



へぇ……と眺めていた時だった。


勇太に付いていたモモチの種が一つを残し旅立っていった。

その一つがなかなか離れず様子を見ていると、驚いた事にモモチの種が勇太の種に入り混んできたのだ。


『ちょっ! 何してんやっ』


種がグイグイと勇太に入ってくると勇太のステータスボードから警告音が鳴り響いた。


《モモチの種とフュージョン! 》


『ちょっ……いや! なんでいきなり横文字やねんっ! 』


思わずツッコんでしまったが、フュージョン…てことはおれとこいつ合体したってことか。


《融合完了モモチの種のスキル獲得》

《スキル綿毛浮遊》


何!? スキル浮遊……


『おぉ! 飛べるようになったんか! 一回使ってみようかな……』


勇太は早速飛ぶイメージをしてみた。


すると勇太の周りに無数の綿毛が現れふわっふわっと風に乗ったのだった。


『すっげぇ! これ……めっちゃすごいやん!………え? でもどうやって降りるん……』


そうやん〜! 風に任せるから自由自在やないやんけ〜!


だれかぁぁぁたーすーけーてぇええ!!


勇太の心の叫び虚しく勿論誰に聞こえる訳もなく、ふわふわと風に乗り勇太は異世界の空を羽ばたいた!


〘いや……羽ばたいてはないんだけどね〙


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ