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男修行旅日記  作者: 美藤蓮花
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江戸到着

祐海さんが加わったー。

何事もなく、蝦夷から江戸の土地まで帰って来れた鎌ちゃん達は、その足で辰五郎親分のところまで出向いてきていた。


なんか誰かにつけられている気はずっとするが、何をどうするでもないのでそのまんま。


辰五郎親分!辰五郎親分、鎌太郎たちが戻って参りましたよ。


辰五郎の家の前までくると、もうそうやってちゃんと呼び出してくれる。いつもながら、デッカいお家だわ。皆、そのデッカいお家にまず驚く。


おう!帰って来やがったなこの野郎!待ってだぜ!お帰りお帰り!おいおいおいおい、ちょっと待てー!お前ら2人で行ったのに、この大世帯はなんだ?7人に増えてるじゃん!


えっ?6人ですけど?えっ?7人?


鎌ちゃんは、オバケでも1人混じってるんじゃないかと後ろを見てみた。


ら、春太郎が、あ、これはいつかのお役人!鎌太郎さん、お役人が付いて来てますよ。


お役人とな?


辰五郎はその顔をジーっと見て言った。


あー、あなた様はたしか木更津のほうに一家を構える安泰一家の、達海の祐海さんじゃないですか!なんでここに?


あ、いや、なんか臭いにおいがする6人だったんで、後をつけてきたんですよ。


そうでしたか。安泰一家といやぁ、皆が揃って10手持ち。二足の草鞋を履いている方たちばかりですものね。


そう。ワシもそうなんだが、最近はもう悪い事をする者もなく、退屈でね。


そりゃ、1番悪い事をするはずの侠客さんが真面目とあっちゃあやりにくいですわな!


まあね。もう食うのも困るよねー。


そうなんですか!そりゃいけねえや。


それで鎌太郎、その個性溢れる連中はなんだ?子分か?


いや、全員、兄弟分だよ、親分。


そうかぁ。じゃあな、お前らに任せたい土地があるんだけどな!どうだ?やってみねえか?


ん?どういう事?なんで?


だってお前ら、めちゃ良く食べそうじゃん?自分の飯は自分で食え!って思ったんだよ。それに、なんかお前ら、その才覚がありそうじゃねえか。


で、何処の土地?


美濃から追分なんだが、あの辺りだけまだ俺の島じゃねえんだ。どうだ?やってみちゃあくれねぇか?渡鳥を3年もしたんだ。それに仲間連れて帰ってきた奴を俺は初めてみたよ。なかなか居ないぞ、そんな奴。


そうなんか?じゃあ、やってみよっかなぁ。で、何すりゃいいの?


美濃と追分を1つの侠客でまとめてくれ。


どうやって?


いや、お前らならできるんじゃね?


そうか?どう?やってみる?


皆んなはコクンと頷いた。


じゃあやってみようかなぁ。どうする?あんたもくる?安泰一家の祐海さん。役人だし、役立つんじゃね?悪い奴、しょっ引けるし。良いよねー。


でも、島があるからなぁ。


それなら俺が話つけてやるよ?


辰五郎親分の一言で、祐海さんもそのなんか面白そうな事に参加が決まった!


いよいよ、明日はその美濃追分の地に出発じゃ。


辰五郎親分は、土産話に花を咲かせるこの7人が、良い島を作りそうで、またそれが楽しみで仕方がないのだった。



さあ、あと何人加わるかな?

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