太郎の成長。
鎌ちゃんと太郎の会話ッス。
もうすぐ蝦夷ってなると、やっぱり寒い。
お蝶が不動に、寒いねえと話しかけている。不動は寒いなぁと答え、お蝶の冷えた手を必死こいて温めている。
まるでそれは今までの間の足りなかった何かを埋めているようにも見えて、それはそれで心が痛かった。お蝶も自分はそんな事をしてもらう人間じゃないような気はしていたが、何故だろう。その温かな温もりをぬぐう事が出来ずにいる。
なぁ、あれ、変な光景だなぁ。太郎が言う。
あれはあれでいいんだよ。それより春太郎はどこ行ったん?
あー、なんかもう近くなってきたから船頭さんの手伝いをしているよ。
あいつ、なんか熱心だなぁ。
あぁ、そうだな。熱心だよな、何かにつけてな。
良いサイコロ振りになりそうだなぁ。
だなぁ。っておい!サイコロ振りは俺の仕事じゃねえか!
お前はバカか?サイコロ振りをずーっとやってどうすんだよ!他にいくらでもやることはアラァなよ!
そうか。俺、今までサボってたのか。
いや、違うだろ。関心がなかっただけだろ?関心が湧かないと人ってのは動かねえ。そんなもんだろ?
そうだなぁ、確かにな。兄貴に言われるまでずーっとサイコロ振りしか知らない振りしてたよ。他にあるもんなぁ。仕事ってな。
太郎、叔父貴のところに帰ったら、お前、俺の右腕たな。
なんだ?それ?
いねえと困る。
そっか俺、兄貴に頼りにされてんだな。
寒い!急に寒くなってきやがったな。
兄貴、あれ見ろ!でっけえ島だ。
あれが蝦夷か。
蝦夷へ着いた鎌ちゃん達、無事、大亜門一家につけるのか!
、、、また明日!って役人が言ってるよ?船降りてなかったんだね。。。
蝦夷に着いたッス。