良い男みっけ
ひかる男みっけた。
あれから3年か、、、。
兄貴、この旅はいつ終わるんだ?
叔父貴からまだ何も言って来ねえからまだまだじゃねえか?
でももう相撲は再開されてるよ?
、、、。おまえ、相撲とこっち、どっちが楽だよ。
、、、こっちだなぁ。
叔父貴からの連絡が来るの、待とうじゃねえか。
だなぁ。で、次の土場は何処なんだ?
2人は本格的な旅烏になっていた。3年もするとヤクザも板に付いてきた。ケンカも板についてきた。
ここだ。
華岡一家?
ああ、そこの土場で稼ごうじゃねえか。
華岡一家ってどんなだ?
娘が3人、息子1人のまぁ、言ってみたら、大家族?
大家族でもないだろう?
それがだ!
娘を目当てに子分が大勢集まってきてんだよ。で、ダイガシやら、なんかいっぱい子分が居て、今じゃ、この辺りじゃ、1番の大所帯一家だぜ?
こうしてなんだかきな臭い事を話しているこの2人、何を隠そう、鎌ちゃんと太郎である。3年かかってやっと入ったこの土地は秋野々町。美しいススキがまるで女の腰のようで、それに誘われたトンボのように、ふらふら〜とこの土地へ来たのだった。
早速、華岡一家に草鞋を脱いだ2人だったが、聞く話と、実際みた話では、全然違う事に驚いた。
美女?美少女?
、、、居ねえ。
なんか偉そうな親分。
美女にはもう旦那がいるじゃねえか。それに、美少女って、、、。美少女だけど男がいるじゃねえかよ。
なんだよこの一家。早いとこ草鞋を履かなくちゃなんねえな。
と、
ふと見た先に居たんだよ。
太郎に鎌ちゃんが話している。
何が居たんです?
いい男が1人だけ居たんだよ。
でもそいつ、いつも所帯持ってあとを継いだ旦那のダイガシとつるんでてな。
別にいいんだけどさ。それは。
けどな、子供ももう居るそのこの一家のお嬢さんを愛しいそうに見つめてるんだよ。
で、それをまた見つめてる親分の目がなあ。。。
なんか俺、あいつ、あの男をどうにかしたい。
どうにかって兄貴!やっちゃうんですか?
バカか!おまえバカか!俺が男をやってどうすんだ!違うよ。あいつと兄弟分になりてえんだよ。
で、こんなとこに置いとくの勿体ねえ良い男だからよ。辰五郎親分のところへ引抜こうかと思ってさ。
あいつ、こんなところで腐ってるような男じゃないぜ。
おれ、一応、調べてみたんだが、、、
男の素性。