#1:魔物とエルフの襲撃
新章開幕!……早々に物騒なタイトルです。
久しぶりに主人公目線書いたので、色々変な所あるかもしれませんがご了承ください。
リアとアルと戦ったあの日から一か月が経った。俺たちはその間も修行していた。俺も少しはレベル上げをしたのだが、あまりステータスは上がってはいない。そもそもこれ以上上げる必要があるのかと言われれば疑問なんだがな。でもスキルと魔法は色々と習得していた。とは言っても、ミスラとノヴァに任せっきりだったし俺自身何のスキルが増えているかも分かっていない。
「ヒカルさん、時間ですよ!」
「おお、悪い」
「光君早く皆の所に行くよ!」
愛月と愛だ。この2人はみんなの中で特に距離が近いんだよな。なんつーか凄いくっついてくる。こう見えて2人とも愛月は若干小柄ではあるんだけど俺に抱き着いてくると柔らかいものが当たる。最初は抵抗してたんだけど、何かいつからか抵抗しても無駄ってことを悟った。
「あ、ご主人様に何抱き着いているんですか!離れてください」
メアリーが俺たちを見るとそう言いながら走ってきた。この娘は奴隷として連れていかれそうだった所を俺たちが買った。とは言ってももう今は奴隷でも何ともないし、他のみんなと変わらない仲間だ。
「相変わらず、みんなして抜け駆けとはいい度胸ね?」
「まぁまぁ、ヒカル様ですから」
「ヒカルだからねぇ」
若干呆れているこの3人は美涼、フィーシャ、瑠光だ。美涼が表立って俺のことをパーティに誘ってくれなかったら俺は今頃一人で旅をしていたんだろう。フィーシャ王女はシャレスト王国の第三王女で、王族の中では俺が最も信頼している。ちなみに次はサリーだ。この2人は一緒に特訓して実際に人柄に触れたからこそだろうけど。
「どうかしましたか?」
サリーは首を傾げていた。何でもないよと返しておいた。何か言うの恥ずかしいし。
「本当にいつまでだらけてるんですこと?早く次の準備をしなさい」
「唯ちゃんそんなにきつく言わなくても」
「素直じゃないねーこのこのっ」
「なっ!?……誰が光なんて」
別にだらけているわけでは……と思ったけど、まぁここ一か月くらい割とだらけていた気がするので否定はできない。唯はまぁ相変わらずこんな調子だけど、まあ。俺のことをいつの間に光と呼んでくれるようになった。前は信頼されてない感があったけど、今は信頼してくれているだろう。でも何で信頼してない俺なんかについてきたんだろう。細かいことは気にしても仕方ないけど。
「さてと、それじゃあみんな明日に向けて色々考えるわよ」
美涼がそう言った。明日はシャレスト王国で大会が開催されるのだ。その作戦を立てるみたいだ。みんな俺と組むとか言い出してキリがなかったので、俺が事前にチームを分けた。美涼、瑠光、愛月、フィーシャの4人、それから愛、唯、琴葉、朱莉の4人。サリーとメアリーは今回は観戦となってしまった。サリーはまだ十分なレベルじゃないし、メアリーはいつダークエルフ化してしまうか分からない。そのことを美涼に伝えると納得してくれた。まぁ、俺が参加しないというのには納得してくれなかったけどね。
〖というか、別にサリーさん普通に強いと思いますよ〗
〖ミスラの言ウ通リ。魔王様トその仲間が強イだけ〗
まぁ、サリーは納得してくれたし今回はいいだろう。事情を説明できないメアリーに関しては滅茶苦茶拗ねていたけど。オリビアとアメリア、それからルイズとアリーチェの4人は数日前から魔王場で特訓している。今日合流する手筈にはなっているのだがな。現地で先に登録をすると言っていたし、問題はないだろう。
「それじゃあ先に登録に行ってくるわね」
「ヒカル、しっかり活躍見ててよ」
「ヒカルさん行ってきます!」
「失礼しますヒカル様」
そう言うと、美涼たち4人は先に登録に向かった。今日の内に登録を済ませなければならないからな。大会には他の勇者も参加するのだろうか。いや、ほぼ間違いなく参加するだろう。一つだけなんでも願いが叶うオーブとか言ういかにも胡散臭いアイテムを狙う奴はいるだろう。三馬鹿とか三馬鹿とか。これがどういうアイテムなのか少し調査する必要があるということと単純に目立ちたくないと言う理由で、今回俺は美涼たちに誘われても断ったのだ。さーてみんな考え込んでいるみたいだし、少し外に出るか。
「んじゃあ、ちょっと俺も散歩しに行ってくるわ」
「分かりました」
「いってらっしゃーい!光君、また新しい女の子連れてきちゃだめだよ?みんな暴走しちゃうかもよ、特に愛ちゃんと愛月ちゃんとか」
朱莉がウインクしながらそう言う。いやいや、連れ込むってなんやねん。俺一人も連れ込んだ記憶ないんだけど。一緒に寝たのもあれは勝手に潜り込まれてるだけだし。
「し、しないよ。とにかく私たちも勝って光君にご褒美貰うんだから!」
「もう、騒がしいですこと」
愛がそう言うと、唯は呆れた顔で言った。ちょっと待てご褒美なんて話聞いてないんだけど。誰がいつその約束とやらを作ったのかあとで聞いてみたいものだ。
シャレスト王国の城にて、王の前に2人の人物が跪いている。シャルル=ティーシャとシャルル=サーシャである。
「ティーシャ、それにサーシャよ。大会の準備はうまく進んでおるのか?」
「はい、抜かりなくすすんでいます。この調子ならば問題なく開催できそうです」
ティーシャ王女が美しい声をなびかせながらそう言った。隣にいるサーシャ王女の顔が若干引きつっている。しかし、王の手前であるからか彼女がティーシャに反論することはない。いや、もう一度決定したことを覆すことは出来ないという表現のほうが近いだろう。そこへ一人の近衛騎士が入ってきた。
「失礼いたします!」
「何事だ?」
「はい、北方より魔物の大群が押し寄せてきています!」
「数はどのくらいだ?」
「推定10万ほどだと思われます。さらにエルフの兵士も確認できております」
「なんだと?」
あたりがざわつき始めた。その場にいた兵士たちは余りにも大きな数字を聞いて驚いている。魔物とエルフの兵士が合同で襲ってきているという時点で異様である。さらにその数が10万と言われれば走るだろう。
「静まれっ!兵士たちで対応しろ!冒険者にも協力を仰ぎ、至急防衛体制を整えよ!」
「はっ!」
そう言うと一斉に兵士たちはそれぞれの持ち場へと走っていった。
「何が起きているのでしょうか」
「さぁな、だがまずはこの軍勢を何とかせねばならぬ」
「サーシャは軍隊を率いてくれ。ティーシャは勇者様に協力を仰いで来い」
「分かりました」
そう言うと2人の王女も去っていった。
「なのねんなのねん!」
「ヴォルフ、もはや何を言いたいのかが分からないわ。あと魔物を街中に出せないの?」
「街中に出したら流石に事前に気づかれてしまうのねん。だから少し離れて戦うしかなかったのねん」
「まぁこればっかりは仕方ないだろうな」
「ルークの優しさが嬉しいのねん。ラフィアの姉御はもっと僕を気遣ってほしいのねん」
ヴォルフは若干怒りながらもそう言った。しかしお前たちは本当に騒がしいやつだな。
「やかましいぞお前たち。そろそろあいつの率いているエルフの軍隊が到着するだろう。そしたら攻撃を開始するように指示をしておけ」
「了解なのねん」
するとヴォルフはその場からいなくなった。さてと、ヴォルフとあいつの連合軍が戦っている間、俺たちも少し動くとするか。
「ルーク、ラフィア。俺たちはこの国を弱らせろとの命令だ。決して死ぬな。では行くぞ」
「もちろんだ」
「了解しました、ウィンド様」
光:「新章始まりました。こっからまた俺を書くの?」
作者:「はい、そうですね。いつまでも主人公を出さないわけには行きませんし。こっちを書きたいから小説を書き始めたんです!」
光:「……それは結構なことで」
作者:「今回は短いですが、ここらで終わりにします」
光:「本当に短いな……まぁいいか。次回もよろしくお願いします」




