ep0ープロローグ
僕はこの23年間何かできただろうか。
僕は重度の心臓の病気だった。
そして今それによって呼吸が苦しくなってくる中でそう思った。走馬灯と言うものだろうか、今までの記憶が川のように流れる。そうしている間に意識も無くなりかけていた。
「短い人生だったなぁ……」
目の前が暗くなった。
そして僕、蛇野目蒼太は死んだ。
はずだった、でもなぜかまだ意識がある。しかも心臓の苦しさも無くなっている。
「なんだろう……ここは死後の世界?」
一面真っ白な部屋で、でもなんだろう懐かしい感じがする。
すると突然。小汚ないおっさんが現れた。
そのおっさんを警戒する。
小汚ないおっさんは突然、
「ワシは神じゃよ、お前さんに第2の人生を与えてやろうかと思っての、お前さんは生まれて23年間ずっと寝たきりじゃったじゃろ?そのお前さんが不憫でのぅ」
まったく状況が理解できない。どういうことですか!さっきまで僕は病院にいたんだ。そして死んだはずなんだけども!!
「どういうことか……そりゃそうじゃ訳もわからんじゃろう!まぁ深く考えるんじゃない!寝たきりの人生だったお前さんに二度目の人生のプレゼントじゃと思ってくれてよい!」
「そんなに簡単に納得できるものじゃないと思うんですけど!!」
「融通がきかん奴じゃな。でも時間もあまりないんじゃ、要点だけ説明するぞ。お前さんが転生するのはグランバディア世界というところじゃ!簡単にいうと異世界じゃな。そこに君を転生させるぞ、しかしただ普通に転生してもつまらんじゃろ。そこでお前さんに面白い能力を授けようぞ」
もうこれは順応するしかない……。
「わかりました!神様、そのグランバディア世界ってとこの説明とその能力の説明をしてくれませんか?」
するとオッサン……じゃなかった神様は、
「いや、そうしたいのは山々なんじゃがもう時間がない。詳しくは向こうでお前さん自信の目で確かめるんじゃ!じゃあよい第二の人生を送るんじゃよ。」
やっぱり順応できるはずがないよ!もう諦めよう。
だってもう足下が消え始めててもう時間がないんだろう。
そしてその部屋が消えた。それと同時に僕の意識はまた落ちていった。