打ち合わせ
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ユイやチカ、他の部員たちが各々で話している中で、部員全員の出席を確認した部長であるアカネが、話始める合図として自分への注目を集めるために手を叩きながら口を開いた。
「は~い。じゃあ、ミーティング始めまーす!今日は、前にも合った通り、劇の話についての概要や、欲しいアクションやセットの打ち合わせ、ヘアセットや衣装の採寸など細かなミーティングの日でーす。」
いつものように部長のアカネがその日の活動内容をいうと、他の部員たちはなんとなくの返事を返す。返事を確認したアカネは全体をぐるりと一周だけ見回してから、学園祭の出し物である劇の脚本を務める渡邊を呼び出した。
「じゃあ今回もうちの部、自慢の脚本家である渡邊に話を書いてもらうんだけど、出し物の大体の概要を説明してもらうね。よろしく、渡邊。」
「はい。今回の話は”新三銃士”ですが、この物語を大まかにいうと皆さん知っている人もいると思いますけど、青年のダルタニャンが一人前の銃士という名の騎士を目指していく物語です。」
この渡邊という男子は、ユイ達が通っている学校の演劇部の中で何度も脚本を任されている人物である。何度も脚本を書いているのでユイ達も信頼を寄せているが、演劇部の中で唯一、演劇が苦手である。その反面、他の部員たちが憑依するように演劇をすることによって逆に浮いてしまった存在であるため、脚本家兼監督という立場となっている。
「まぁ、ダルタニャンが成長するために父のベルトランは早々にロシュフォールに殺されるんですけどね・・・。成長のための犠牲ってことです。そのために照明係では優秀な松井くんをベルトラン役にしました。ざっくり過ぎる説明ではありますが、そんな感じです。」
「あぁ、だから最初から決まってたわけね・・・。」
脚本家である渡邊が絶大な信頼をよせる照明係として優秀としている松井も、この演劇部の中では演劇は苦手な者であったが、意外にも年齢層が上の演劇はうまかったため採用されることが多い。
「欲しいアクションについてはレイピアを使用した西洋剣術です。イメージとしてはフェンシングと考えてもらって大丈夫です。
ダルタニャン役のハルナさん、ベルトラン役の松井くん、アトス役の平田くん、アラミス役の澤田くん、ポルトス役の菅原くん、ロシュフォール役の榎本くん、トレヴィル役の渋谷くんには戦闘アクションがもれなくついてくるのでよろしくお願いします。
かなり体力が必要なので今回は体力が比較的付けられる方を選出してもらえたのがありがたい話です。」
渡邊の説明でメインの役である者たちの必要なアクションの説明に入った。メインで動く者たちは基本的に今回は男子メインで採用されたが、唯一、ダルタニャン役で選出されたハルナは体力があるため選出された。それを反していえばアカネも同じように体力はあるが、ダルタニャンという青年ということを考慮して中性的な見た目でハルナは採用された。
「さらに、今回は必要なセットがかなり多くて、顧問に相談したら快く美術部と協力体制が結べたので最高の出来になると思いますし、今回も衣装は手芸部に協力をいただけたので問題ないと思います。デザインも考えていただけるということなので、必要な情報だけ渡しておいたのでとてもいいものを作っていただけると思います。」
渡邊がひと通りの説明を終え、このような流れは今まで同じように聞いているがユイやチカは協力体制に驚きを隠せない。毎度ながら圧倒されるようなミーティングがちょうど区切りが着いた時、活動場所である視聴覚室のドアがノックされた。その音に演劇部全員が扉へ視線を向けると、扉が開かれて手芸部の生徒たちが入ってきた。
「活動中、失礼します。手芸部です。採寸にやってきました。」
「グッドタイミング!!どうぞ、入ってきてください。」
手芸部の部長であるメグミが手芸部の部員たちを引き連れて衣装の採寸にやってきた。タイミングとして区切りがよかったため、思わず声に出てしまったアカネであったが、視聴覚室の中に通すのは忘れなかった。
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