ラスフル
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ゴールデンレトリバーの青年が作ったポトフを満足いくまで食べ、談笑していたユイ達。その途中でリディキルが戻ってきた。
「お帰り、リディキル。」
「戻りました・・・。先ほどはすみません・・・。何もありませんでしたか?」
「大丈夫、彼がご飯を用意してくれたの。」
「は?」
リディキルがユイから聞いた言葉が信じられず、驚きを隠せない。だが、状況を把握するのにその場を見渡すとユイ達が自分のいない間に犬の青年から何か作ってもらい、それを食べたことは理解できた。
「ユイさん・・・貴女、あれほど警戒しろといったはずです・・・っ!!」
「ちゃんと警戒したし、そのために自分から彼が食べてくれたし、ウィキ―がいて治療魔法を当てにして覚悟して食べたけど、今も2人してなんともないし、平気だよ。」
「ですが・・・。」
「そんなに疑うなら、お前も俺の料理を食ってみりゃいい。」
リディキルが犬の青年のことを信用ならないためか、ユイのことを心配するリディキル。だが、そんなリディキルの様子をみた青年は何かの対抗心を燃やしてか、先ほどのユイ達のようにポトフの器をリディキルの前に突き出す。突き出された器を少しだけ見つめ、ゆっくりと器を手に取るリディキル。
「ウィキ―さん、何かあればお願いしますね。」
ウィキ―をみて万が一のことがあればということを念頭に置いてリディキルはウィキ―に頼んだが、不思議そうな顔をするウィキ―。そして、意を決して青年から受け取ったポトフを口にしたリディキル。そしてリディキルはゆっくりと口の中に運び、ゆっくりと咀嚼をして飲み込んだ。
だが、懸念していた苦しさ等は何も起こらず、ただ、胃の中がじんわりとあったかくなっていくだけだった。
「・・・おいしいです。」
「そりゃあ、よかったよ。」
リディキルのその一言で、料理人としての安心を得た青年と信用してもらえた点で安心したユイとウィキ―。
「こんな暖かいお料理は久しぶりに食べました。ありがとうございます。」
「いいってこった。俺も勘違いして悪かったな。」
「それはお互い様ですよ。」
ポトフが入った器を持ちながら、ゆっくりとユイの近くに腰を掛けるリディキル。
「料理人≪コック≫に会えるとはまたとないチャンスですね。ユイさん、私達のように彼と契約してはどうでしょう?」
「え・・・?」
「そりゃあ、アンタ、急なこと言うじゃねぇか。別に構わねぇが、食いぶちくらいは自分たちで捕ってきてもらうぜ?」
「暫くは私がそれを担当しましょう。それに、いま私たちはオークの討伐依頼を行おうとこの森にやってきています。場合によっては、オークの肉を調理する事にもなりますからいかがでしょう?」
「そうか、オークを討伐に来てるんだったらうまい話だ。よし、その話、乗った!!」
「え!?え!?」
ユイが話す前に、リディキルと青年とのそれぞれの交渉によりユイと契約をかわす事と話がついてしまい、ユイは戸惑いを隠せなかった。
「ほら、ユイさん。またとないチャンスを掴みましたよ。召喚書とペンを出して、彼に名前を付けてあげてください。」
「えっ・・・えっ・・・と、わかったよ。”ダブル”」
リディキルの言われるがままに、あれよあれよと話が進んでしまったためいうこと聞くしかなかったユイは、召喚書とペンを召喚した。
「ほら、俺にどんな名前を付けてくれるんだい?ゴシュジンサマ?」
「えっと・・・”ラスフル”で。」
「了解。」
ユイに言われた名前を召喚書に犬の青年、もとい、ラスフルは召喚書にペンを使って名前を書いていく。自分の名前を書き終わると、召喚書がまた淡く光り、特定のページまで自動的にめくれるとクエストを達成していた。
「クエストクリア:3体の魔獣と契約する。
報酬 3000マナー 経験値 2000
LEVELUP!!
ユイ Lv.13➡ 17 Job:普通の召喚士
ステータス
攻撃:60➡ 80
防御:80➡ 100
敏捷:40➡ 60
幸運:110➡ 140
MP:160➡ 190
ウィキ― ♀ Lv.5➡ 8 種族: ムクロレッサー
ステータス
攻撃:15➡ 25
防御:10➡ 20
敏捷:15➡ 25
幸運:50➡ 60
MP消費:8➡10
HP:50➡ 60
+魔法石40
リディキル&シィネマ ♂ Lv.34➡ 35 種族:オルトロス
役職:死神
スキル:【光魔法】、【闇魔法】、アイテムボックス(中)
ステータス
攻撃:254➡ 258
防御:165➡ 170
敏捷:245➡ 248
幸運:60➡ 70
MP消費:50➡ 55
HP:150➡ 180
NEW パーティー
ラスフル ♂ Lv.19 種族:ゴールデンレトリバー
役職:料理人≪コック≫
スキル:【火魔法】、アイテムボックス
ステータス
攻撃:160
防御:140
敏捷:200
幸運:50
MP消費:30
HP:100」
クエスト内容と従魔たちのレベルが上がったのを確認し、召喚書をしまったユイ。
「とりあえず、明日にオーク討伐をやるからできるだけ早く寝よう。」
ユイが声をかけると全員、同意して首を縦に振った。




