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武器選択

 店の奥へと消えていった店の店主に取り残されたユイ達は互いに顔を見合わせていた。


「私、なにか変なこと言いました?」

「いや、特に変な処はなかったですよ。ご安心ください。おそらく、彼はユイさんにあった武器をもってきてくださると思いますよ。」

 リディキルの言葉を信じて、店頭で待つユイ。待っている間につまらなくなってきたウィキ―はリディキルの髪の毛でじゃれて遊んでいた。店主が店の奥へと消えて、15分ほど経った時、店主が店頭に戻ってきた。


「待たせたな、だいぶ探すのに手間取っちまった。」

 そういいながら、店の奥から持ってきた武器を店頭のテーブルに並べていく。


「お前さんはおそらく気にしているであろうその身長でも、扱えそうなものを持ってきたぞ。」

 ユイの目の前に並べられた武器は、双剣、鉄扇、折り畳み式の杖、レイピアの全部で4種類だった。


「さあ、どれがお好みだ?」

 並べられた武器を順番に見ていきながら、悩むユイ。ユイとしてはどれもいまいちピンと来ないようだ。


「ユイ、どれにするんですか?」

「どれにしようかすごく迷ってる。今後のプレイを考えながら選ぶのが優先的かなと思ってるから。」

 真剣な顔をして選ぶユイとウィキ―の話を聞いていて、武器屋の店主は口を開いた。


「そういや、お前さんたち冒険者はそれぞれに役職が振り分けられているんだろ?」

「ええ、まあ。私のは結構特殊なんじゃないかと思ってますけど・・・。」

「何の役職だ?」

「NPCです。」

 ユイの言葉を聞いた店主は、一瞬で驚いた顔をする。すると、店頭のテーブルと挟んでユイの肩を掴み血相を変えてユイに話しかける。


「NPC!?そんな役職引いたのか!?」

「はい・・・ステータスに書いてありました・・・。」

「・・・うそじゃねぇみてぇだな。」

 ユイの態度をみて確信を得た店主は鉄扇をもってユイの前に突き出す。


「そんならこいつをもってけ!地味に見えて仕えなさそうに見えるが、お前さんになら使いこなせるしぴったりだ!なぁに、お代はいらねぇ!持ってけ!!」

「あ・・・ありがとうございます・・・?」

 店主の気迫と多少の強引さで圧倒されたユイだったが料金が無料だったのと、長年、この武器屋をやっている店主からの進めであるため、根拠は分からないが何かと信頼をおけたため素直に受け取った。


「修理とか何かあったときは他の街でも武器屋によるといい。どこの武器屋に行っても上等な対応してくれるだろうよ。」

「わかりました。ありがとうございます。」

 鉄扇を収納する腰ベルトとともに武器をもらい、ユイの武器選びは終わりとなった。武器屋を静かに出ると街の中央に位置する広場へと向かったユイ達。


「なんか、鍛冶屋さんといい、武器屋さんといい、いろんなものがお得になっているのはなんでだろう・・・?」

「そこまで私達が珍しいんでしょうね。私の存在自体、基本的には人の前に姿を表しませんし・・・。」

「リディキル達はなんとなく分からなくはないけど、私の役職ってやっぱり珍しいのかな?」

「わかりません。私達もそこそこ長い年月を生きていますが、ユイさんのような役職の召喚士にはあったことがありません。」

「私も、あんまり聞いたことないです!」

「そうか・・・。」

 ゆっくりではあるが、起こった出来事や自身のことについて悩みながら、広場へと足を進めていった。


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