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まず初めに

続きを読んでいただきありがとうございます。

 ”武器の街”エクイプに着いたユイ達。森に近い街であるものの、武器を求める冒険者や魔獣専門の武器や等、様々な店が並んでいた。


「賑わってるな~。2人はとりあえず何したい?」

「久しぶりに武器のメンテナンスや、この街以外の情報なんかも集めたいですね。」

「ユイの武器!!」

 とりあえず聞いてみたユイは、2人の意見が彼等らしい答えで安心感を覚えたが、リディキルの答えにはツッコミを入れたくなった。


「とりあえず、リディキル達の武器のメンテナンスが時間かかりそうだから、まず先はそれかな。私も気になるから武器は最後かな。楽しみにとっておこう。ゲームの報酬も換金しないといけないし。ウィキ―、我慢できる?」

「は~い。」

「ユイ、セーブ地点も拠りましょう。」

「予定変更!換金の後にセーブ!!」

 街中にある屋台の店員に情報を聞き出すためにリディキルの交渉術は大いに活躍した。その状況を理解できたユイは契約した主人として未熟であると実感したため少し気を落とした。言葉にせずともなんとなくだがユイの状態を理解したリディキルは声をかけた。


「誰しもが得意なわけではありませんし。私も習得したのはここ最近のことです。それに、得意な分野があればそれに特化するというのも必要なことですよ。」

「そうかな・・・。」

 自分が得意な物は何かと考えながら、街の東部にある魔獣御用達の鍛冶屋に向かう。今まで森から街の鍛冶屋まで歩きとおしのため、ウィキ―がうなだれ始めた。


「ん~・・・疲れました・・・。」

「流石に疲れるよね・・・。おいで。」

 一人で生きてきたものの、まだまだ子どもであるウィキ―にユイが手を差し伸べて抱き上げる。抱き上げられたウィキ―は安心したのかウトウトとし始めた。


「まるで子守をする姉ですね・・・。」

「見た目であんまり判断はしたくないけど、どうしても年下に見えて許しちゃうんです。」

「でも実際、ユイよりウィキ―は年下ですよ。」

 魔獣と人間では年齢と見た目は比例しないと森を抜けるときにリディキルに話されたユイ。加えて、魔獣に世話を焼くには注意しろと忠告もされた。ただ、ウィキ―の見た目は明らかに幼いことをしり、母性本能か甘やかしてしまう。それから、ウィキ―を腕に抱えながら、街中を進むと魔獣御用達の鍛冶屋『コツコツ』についた。名前から考えて職人の気質かはたまた職人肌かしっかりと対応してくれそうな名前の鍛冶屋だった。


「すみません。ごめんください。」

「いらっしゃい。」

 鍛冶屋の店主は気のよさそうなチョビ髭が特徴的な男性であった。鍛冶屋というには不釣り合いな柔らかな笑みを浮かべる男性だった。


「武器のメンテナンスをお願いしたいんですけど・・・。」

「ほう、どのようなものを?」

 店主の一声で、リディキルはすんなりと自分の武器である大鎌を取り出す。リディキル達の大鎌をみた店主は眼の色を変えた。


「これは・・・冥界の大鎌・・・お前さん、オルトロスかね!?」

「おや、私達を知っているものがいるとは驚きですね・・・。」

「知っているも何も、君は忠誠心を誓うのはなかなかいないだろう・・・。あんた、妙な魔獣に気に入られているじゃないか。」

「そう・・・なんですかね?」

 鍛冶屋の店主はリディキル達の存在を知っており、はたまたそのことについて指摘されたユイはリディキルの横顔をみてから店主に向き直り、言葉を発する。


「なかなかお目見えする物じゃないよ・・・。珍しいものがみれた礼に、お前さんの武器の料金は無料してやろう。」

 一瞬、恐ろしさを感じたが思わぬところで得ができたことを素直に受け取ったユイ達。この時にはすでにウィキ―はユイの腕の中で眠りについていた。

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