節分は魔王の敵?
2月のはじめ、やることといえばそう節分
ただ吸血鬼である私が豆を撒くのも変な話
ということで従者のみなが私に向かって豆を撒くことに
「お嬢様に豆を撒くなど…なんたる無礼!できません!」
「そうです!それに今お嬢様は吸血鬼ではなく吸血鬼帝です!!」(本編XXVI参照)
「どうか考え直してください!!」
などと言われたが安定のスルー、あと吸血鬼帝だからやめろはちょっと無理がある
「いよーし、好きなだけ投げろよ、」
「くっっ…申し訳ありませんお嬢様!」
夜月の手から投げられた落花生 (っぽいやつ)は明らかに私を狙った挙動でなく、私の目の前に落ちていった
うん、流石に主に投げろは気使うか
「鬼は外、福は内って言いながら投げるんだぞ」
「鬼は内!福も内!」
強欲だな、私が鬼だから鬼は内って言ってるんだろうな
昔私もふざけて言ったわ、そのあと捻挫したからそれ以来言ってないけど
「お、なんか面白そうなことやってるじゃないか」
「リヴィか、悪魔は…鬼なのか?」
「何の話だ?」
事情を説明すると、リヴィは「俺は投げたいから福な」といい落花生を半ば強引に持って行った
ガキ大将みたいな性格だなあいつ
「鬼は外!!」
リヴィのその声が聞こえたかと思えばすぐ後ろの岩に落花生が!
全力で投げ過ぎだし頬に傷ついたし
「危ないだろ!!もっと優しく投げるんだよ!鬼死んじゃうって!」
「そうか、確かにな、じゃ、福は内!」
さっきよりは優しいけど普通に怖い、
リヴィのことだから最初は優しくて途中から勢いつくとか全然ありそうだもん
「あ、恵方巻!」
「なんだそれ?」
「食べ物だよ、今年は…東北東を向いて食べるのかな」
「ふーん、美味いのか?それ」
「美味しいよ、喋らないで願い事をしながら食べるんだ、てことで夜月、頼んだよ」
「仰せのままに」
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美味そうな恵方巻、実はあんまり食べないんだけど、まぁいっか
「東北東は…こっちかな?黙って食べなよ」
「おう」
何願おう…安全に過ごしたいしそれでいっか
なーんか…真剣な顔して食べてるの見ると笑っちゃうな
まぁ笑う門には福来る、笑いながら食べる地域もあるらしいしね
っていうか美味!?
どうやって作ったらこんな美味くなるんだ?
なんか変な粉とか入ってないよね?
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「美味しかったぁ…」
「また料理の腕をあげたな、美味かったぞ」
「いえいえそんな…まだまだです」
ここにカメリアがいたら「うまいぞ!」って言いながら食べるくらいには美味かった
にしてもこの謙遜はどこから…主が日本人だからか?
でも向上心があるのはいいことだよね
さ、あと2月のイベントはバレンタインかな、まぁまだ時間あるしまた今度でいっか
投げた落花生は殻剥いてちゃんと食べました
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