表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/96

75話 心配事

「クミ様―!見てください!保湿効果+2%アップのマジック効果が付きました!」


 石鹸を一緒に作っていたファーファちゃんが喜びの声をあげた。

 ファーファちゃんは16歳くらいの女の子の獣人で、「分析」という神スキルの持ち主。

 いろいろな樹液やら鉱石やらの成分までスキルで調べてくれるからとても助かってる。

 最近は私になついてくれていて、よく一緒に行動をしている。


「おーすごい!ガチャ当たりおめでとう!!!私も頑張らなきゃ」


 と、私も石鹸を作り始めた。

 この前ノリで石鹸もマジック効果つくかも?と「錬成の業火」で温めたお湯でラードなどを湯煎したら石鹸に本当にマジック効果がついてしまった。


 ただ、いい効果が付くかは恐ろしく確立の低いガチャなので、本当に暇人たちの遊び状態になってしまっているのだけれど。


 大体が毒効果(弱)や酸性効果(弱)などの魔法効果が付いてしまい、石鹸とはなんぞや?状態になってしまっている。


 それでも20個に一個くらいの割合で、美肌効果+2%ついたりする。


 でもその前に19個は使えないような魔法効果がついてしまうのでガチャ率はあまりいいとは言えない。


 ただ、もしかしたらセルヴァさんの女性を触るとできる蕁麻疹が治るような効果がある石鹸やら化粧水ができないかなーなんて思って石鹸や化粧水など作りをしていたりする。

 アトピー抑制効果とか付けばセルヴァさんも喜ぶかもしれないし。


 ここで暮らし始めて一年以上過ぎた。

 慣れてくるとお互い油断がでてきてしまうようで、 時々、セルヴァさんが手袋を外したのをわすれて、私に触れてしまう事もある。一度酷い時なんて真っ赤になってぼつぼつのまま、「大丈夫です!?」と部屋に籠ってしまったけれど、喉に湿疹ができてしまったら、呼吸困難になるかもしれないから心配。セルヴァさんは蕁麻疹姿を見られるが嫌なのかすぐ部屋にこもっちゃうけど、本当はちゃんと側にいた方がいいんだけどなぁ。


 「錬成の業火」で料理を作ってみたけれど残念ながら料理にはマジック効果はつかなかった。これもまた効果がつくものとつかないものの法則性がよくわからない。


 ただなんとなく食べ物以外?な気もするけれど。

 セルヴァさんのアトピーが治る薬もできればいいのに。


 そんなことを思いながら石鹸を作っていると、「クミ様~!!新作パンができましたぁぁぁぁ!!」と、ラーニャさんが新作パンをもってきた。


「今度はウサギ肉入りのウサギパイですよ~!是非試食してみてくださぁい♪」


 と、ニコニコ顔で言う。

 その笑顔が本当に嬉しそうで、私も嬉しくなって、食べてみれば、確かにサクサクのパイ生地の中に照り焼き味のパリパリしたウサギ肉とマヨネーズの味があわさっていてとっても美味しい。


「凄い美味しいです!」


「でしょ~♪みんなで頑張ってつくったんですよ~♪

 クミ様に合格点をいただいたのでシャルティ様やフェンリル様達にも振舞ってきます~♪

 今月の新作メニューはこれでいきます~♪」


 と、とても嬉しそうで。

 

 みんなそれぞれ自分の目標と役割をもって、街の生活も経済もうまく回ってる。

 料理好きな獣人さん達はオリジナル料理に励む余裕までできて、シャルティやわんこ達も、最高なのじゃーと、嬉しそうで、何もかもうまくいってるようにも思える。


 ……でも。


 最近少しセルヴァさんが元気がないような気がするんだよね。


 理由はわからないけれど、食も細いし、なんだかうなされていることが多くなった気がする。

 声が聞こえてこっそり部屋の中を見てみた事があるのだけれど、酷い汗をかいてうなされていた。

 どうにかしてあげたいけれど――セルヴァさんは話したくなさそうだしなぁ。

 それとなく話をふっても、はぐらかされてしまう。

 何かあったのかな?


 何か元気にしてあげられるようなことがあればいいのに。


 何もしてあげられないなら、どうかせめて、アトピーの治る石鹸が作れますように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

■□■宣伝■□■
★書籍化&漫画化作品★
◆クリックで関連ページへ飛べます◆

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵

表紙絵
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ