学院長と話しました
放課後、私は学院長室にいた。
「レイラ嬢っ! 本当に申し訳無い事をしたっ! 私の管理が不行き届いていなかったばっかりに大事な髪を切らせてしまう事になってしまうとは大失態だっ!」
入るなりに学院長から大袈裟な謝罪をされてしまいこっちが恐縮してしまう。
「いえ、あの私はそんなに気にしていませんから・・・・・・、それより退学処分になった生徒て例の男爵令嬢ですか?」
「あぁ、『コリル・ライズ』という生徒だがライズ男爵が正妻とは別に付き合っていた女性との娘だそうだ」
まぁ、貴族の間では愛人がいるのは当たり前の事みたいになっている。
因みに父は母を溺愛しているので愛人はいない。
「では男爵は魅了の事を知っていたんでしょうか?」
「そこまではまだわかってはいないが、知っていたとすれば大問題になる・・・・・・。問題は魅了された生徒がどれだけいるか、という事だ。被害が大きくなければ良いんだが」
「王太子様に近づくとなればまず周りから攻めるでしょう。ですから、王太子様の取り巻きは間違いなくされていると思います」
あくまで私の想像だけど。
「だとしたら生徒会メンバーか・・・・・・」
学院長は頭を抱えた。
こんな事は学院が始まって以来の事だろう。
多分、これから大変な事になるだろうなぁ、と他人事の様に思えてしまうのは何故だろう。