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お嬢様が可愛いです!

コンコンッ!

「失礼いたします。」

そう言い、私は部屋の中に入ります。部屋に入ると真ん中に一人の女の子が座っています。その子は銀色の髪を持って目は深い青色でした。…可愛い!

ズキンッ!

急に頭が痛み始めました。思わず、お嬢様の前だというのにドアに寄っ掛かり座り込んでしまいます。

「ねぇ、大丈夫?」

誰かと思って顔をあげるとお嬢様だった。

ああ、ここは、この世界は、乙女ゲームの世界です。それは、悪役令嬢のお嬢様が証明してくれています。少し成長すれば乙女ゲームに出てきた悪役令嬢と全く同じになりそうです。

「大丈夫?」

「ええ、大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます。」

そう返事をすると、お嬢様はぷいっと横向いて

「大丈夫なら良いのよ!」

と、早口で言いました。可愛いです。

「お嬢様はやさしいですね。」

「優しくないわ!」

反応が可愛い過ぎて私は少し笑ってしまいます。

「なんなのよ!?」

「いえ、可愛いなと思いまして。」

「なっ!」

あれ?聞いていた我が儘が全くないのですが?…あ!もしかして。

「お嬢様、我が儘をよく言うと聞いていたのですが、もしかして、かまってほしいだけでは?」

「うぅ~、違うわよ!」

「顔を真っ赤にしているのにですか?」

そう言うと、お嬢様はばっと顔を隠します。うん、本当に

「可愛いです。」

「…何よ、急に。」

「あら、声に出ていましたか?」

「出てたわよ。可愛いって。」

「そうですか。で、お嬢様はかまってほしいのですよね?」

「そうとは言ってない!」

「反応がそうと言う返事をしていますよ。」

「違いますわ~!」

まぁ、いじるのはこれくらいまでにしまして、この反応を見ると本当に寂しくてかまってもらいたくてしょうがなかったんでしょう。私は今度は真面目に話しかけます。

「…お嬢様。お嬢様は寂しかったのですね?だから、かまってもらおうとして、我が儘を言う。我が儘を言っても人は離れていくだけですよ。」

「…貴方には分からないわよ!皆、全然私を見てくれなくて、かまってくれなくて、だから、我が儘を言うと私を見てくれて!」

途中からもう支離滅裂でグダグダですが、言いたいことは分かります。

「お嬢様、泣いて良いですよ。これからは私がいますから。」

お嬢様はなきはじめたが、私の言葉に律儀に返してくれます。

「…本当?」

「ええ、ずっとは無理ですけど、5年は一緒にいれますよ。」

「やだ、ずっといて。」

「ふふっ、出来るならそうしたいですけどね、家の問題が…。」

それから、暫くお嬢様は泣き続けました。泣き止むと、私から離れました。

「ねぇ、貴女の名前は何ですの?」

「私の名前はフィーナ・ミトセンと申します。」

「そう。私はルーネリアよ。」

「では、ルナ様とお呼びして良いですか?」

「ルナ?」

「ええ、お嬢様を特別に誰も言わない愛称で呼びたいのです。」

「…フィーナならいいわ。」

「そうですか。嬉しいです。明日から、ルナ様の専属のメイドになりますのでよろしくお願いしますね。」

「ええ。よろしくお願いね。」

「ああ、もう酷い我が儘を言ってはダメですよ。寂しくなったら私に言ってください。」

「分かったわ。貴女がいてくれるなら言わない。」

「約束ですよ?」

「…約束。」

ルナ様はツンデレでした。


…すいません。作者の趣味です。ツンデレは良いですよね~。ツンデレ大好きです。

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