メイドになります!
いつまで続くか分かりませんが温かく見守ってください。
皆さま、始めまして。私はステフィーナ・ドミニ・フォンセントともうします。
さて、私は転生者です。5歳のときに、高熱を出して思い出しました。私にはお兄様とお姉様がいるので、お父様は色々と好きにさせてくれています。
今日も私の我が儘をお父様に伝えて叶えてもらうところです。
「お父様、私メイドになります!」
私はそうお父様に宣言しました。
「は…?え…?ステナが?」
あらあら、慌ててます。
「えぇ、そうですわよ。お父様。」
「2年前にも急に暗部の技術を学びます!とか言ってなかったか?それは終わったのか?」
「ええ、言いましたよ。そして、師匠にお墨付きを貰いましたわ。」
それはもう、師匠に勝てるくらいになりましたよ。
「…そうか。ステナ、辺境伯の娘だってことは分かってるよな?」
「ええ、分かってますわよ?でも、私にはお兄様とお姉様がいらっしやるから私は何をやっても大丈夫でしょう?」
「…そうだが。はぁ。分かった。メイドをやっていいぞ。」
「ありがとうございます、お父様。しかし、条件があるでしょう?」
「…よく分かったな。」
「前もそうでしたから。」
ええ、前の条件は投げ出さずに最後までやり遂げること。悪さに使わないこと、等々でした。色々出されたんですよ。
「まぁ、今回は前のに追加で身分を隠して行うこと、だ。」
「別にそれは良いですが、身分をどのような感じに変えますの?」
「身分を平民とし、我が家で修行した者とする。」
「あら、意外といい立場ですね。」
うん、本当にいい立場です。我が家は辺境伯だから結構強い権力を持っています。だから、信用してもらえます。そして、最初から使えると思ってくれるからいい立場になりやすいのです。
「あぁ、いい立場だと思うぞ。その立場になってもらうためにこの家で1年は修行して行け。」
「分かりましたわ。それでは、早速明日からお願いします。」
「はぁ、やるとなったら速いな。…分かった。準備しておく。」
「お願いしますわね。では、失礼しました。」
お父様の部屋を出るとすぐに自室へ向かいます。
メイドは1回やってみたかったからかなって良かった!
私の専属のメイドにこの事を告げるとすごく驚いてくれた。そして、お揃いですね。と、笑いながら言ってくれた。本当に良いメイドだなぁ、と思いつつ私は明日からの準備を始めた。
☆★お父様視点☆★
はぁ、ステナが話すことがあると言ってきた時嫌な予感しかしなかったが本当に当たったな。
何で、急にメイドになります!なんだ。まぁ、前の暗部の技術を学びます!って言った時も急だったが…。
きちんとした令嬢になるように育てた筈なんだがな?
俺は机の上にあるベルを鳴らす。
「お呼びでしょうか、旦那様。」
「あぁ、執事長とメイド長を呼んでくれ。」
「かしこまりました。」
はぁ、二人を呼んだのはいいがどんな反応をすることか。
「失礼いたします。旦那様がお呼びとのことで。」
「あぁ、呼んだ。聞いてもらいたいのと頼みたいことがある。」
「何でしょうか?出来ることなら全力でやらせていただきますが。」
「出来ることだ。今日、ステナがメイドになります!と宣言した。」
「…お嬢様がですか?」
「あぁ、そうだ。」
「…まぁ、急なことはいつものことですねわね。」
「そうだな。それで、メイド長に教育をしてもらいたい。公爵家で働かせられるくらいにしてほしい。」
「分かりましたわ。…一つ聞きたいことが…。」
「なんだ?」
「まさか、公爵家にメイドとして行かせるつもりですか?」
「そうだ。当主が俺の親友だし、辺境伯の娘をメイドとしておけるのはあそこくらいだろう?」
「そうですわね。」
「では、明日から頼むぞ。」
「「貴方様の御命令のままに。」」
それからは屋敷のメイドたちからステナが活躍してると言う話をよく聞くようになった。…本当に何者なんだ。我が娘は…。