魔術師の城の王女(18)
白い竜の目が一瞬光った。すると、今まで炎を放っていた火石ゴーレムが突然、水石ゴーレムに向かって組み付いた。
「……(!!!!)」
「な、なにをしておるのじゃ。ああぁ、あれは昼間のウォーベアと同じ目をしておるぞ!」
火石ゴーレムの目は赤く光っている。
「……(昼間の熊もこの竜が操っていたのね)」
ゴーレム同士が組みついてしまい、炎と水の勢いは一気に失われた。白い竜の雪嵐のブレスが二体のゴーレムに直接吹き付けられ、瞬く間に氷漬けとなっていった。
「なんという事じゃ。これはマズイですぞ!」
白い竜はブレスを吹き終えると、大きな前足の鉤爪で二体のゴーレムを切り裂いた。凍り付いた二体のゴーレムは粉々に砕け散り、跡形も無くなった。
白い竜がギムトスに向かって一歩一歩ゆっくりと進んでくる。
「鉤爪か雪嵐ブレスか、どちらがきても真面に防げるかどうか分からんが、絶対防御じゃ!」
全身から黄色いオーラが発生し、それが大盾に集まってまばゆく輝きだした。ギムトスは白い竜の攻撃に備えて、大盾を構え深く体重を乗せた。
白い竜はギムトスの前まで進んで、鉤爪を勢いよく振り下ろした。大盾に鉤爪が当たる瞬間、落雷のような炸裂音と共に激しい閃光が大盾と鉤爪の間に広がり、鉤爪を弾き返した。
「ン……(!!! 弾いただと! こんな人間が。たとえ技力を使ったとしても弾けるはずがない。まさか、この人間に“精霊”が宿っているとでも……。まさか。そんなはずはない。そんなはずは……)」




