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大力大兵太兵衛どん  作者: 不覚庵
9/13

もっともすぐれたる手立て


「ヲッさん、腹立つのはわかるが、そこまで」


そして斬られた一方の衆に向き直って


「おかえりなせえ、あんたの負けだ。お武家さま」


陰の構えより袈裟に伸びた"大段平"の白刃の先は、相手の左肘をから下をぶっ飛ばして転がした。


本来なら確実に仕留める技を敢えて斃さずに。


「"大段平"、一応コレでもヲッさんの望みで奉行所には届けてあるから、持たせたオレっちにも責めはある」


並の者では持つことすら叶わぬ"大段平"に指差して


「そして抜かせたあんたらの責めは、そこに転がってらあな、お武家さん。」


三者の足元の左肘に指差して


「切り飛ばしたヲッさんの責めを、、、まだほしいのかい?」


散々ぶっ飛ばされてしまいには切り飛ばされて。


「これ以上は、あんたらの家のなまえで仕事をしなきゃならなくなるからひいてくんな、お武家さん」


武芸者同士のいさかいで済ませてやるから帰れコラ。


-----


「まぁったく、お武家というやつは」


またいつものグチがはじまっちまう。


「しかし親分がおさめてくれて助かった。"大段平"抜かされた以上、ああするしかなかった」


富田の形だっけアレ、一つ勝ちだとかなんとか。


「アレはまぁそうだな、田舎剣術故に知らぬだろうと思ってな」


直心影は知られ過ぎている。だからわざとごまかした。


「ごまかす必要無かったんじゃあねぇの?やっこさん一刀流ぽいし」


つまり似たような技、似たような流派、つまりソッチのネタもすぐバレる。


「いやだから、ごまかせたんじゃよ。富田が直心影でも奥義口伝にあるかも知らぬし判らぬが


前にさつまの人にひょんなコツを教えてもらってな。」


さつま御留流、ぢげんの太刀。


なんだか気になる話っちゃ話だが、まぁそうも言ってらんないし。


「ヲッさん、とりあえずコッチもけえんべ。」


小の川さんは明日もはええし、つかれたし。


道々、ヲッさんとダベりながらの下弦のよ道。


-----



「わっしも未だ、またじゃ。結局、手っ取り早い路をどうしても手放せん」


ヲッさん、前にも言ってたなぁ、そういや。


「アタシらも、ちからのさむらい大阪の看板芸者と持ち上げられても、所詮はらんぼう者の集まりですし」


デカい図体、ふんどしいっちょを衆に晒して一対一

狭いわっかの中でおしあいへしあいなぐりあい。


「手っ取りはやいんですよねぇ、コレ」


めったに握らぬこぶしを握り


「ましてアタシら、文盲無学、じの書き方読み方から教えてもらって番付のじぶんのしこ名を探し見て


じぶんのなまえが大きくなるのが嬉しくて」


そんなヤカラですらかねぇ、アタシら。


「コレでものが言えないと、なまえが大きくならないのがアタシらですから」


だから困った、困りはてた。


「"旦那同士のいさかい"にアタシらほんにてんてこ舞い。そんなオツムがありゃあこんな芸はしてませんって。」


そうなんじゃのう、とヲッさん答えて曰く


弁も経たぬ、筋も通せぬ、なのに面子を張る。


じんかん、一々おとこ同士、かみしも決めなきゃ気にそわぬ。


いちどき、それを覚えたら。


"もっともすぐれたる手立て"


手っ取り早くて面倒がない、考える事すらわずわらしい。


しかしながら。


「それで面倒ごと、無かった事にされてしまえば世がたたぬ。


ワシらすべて、将軍様のちからによって世に生きているのじゃからして」


将軍様が手っ取り早くて面倒が無い、そんな無体は出来っこない。


まして等しく、将軍様より弱いワシらが選び続けりゃ。


「そりゃあ、ねぇ。」

みかくさいさんの作品に覚えた違和感に答えるならば、こう書いてみた的な。


もちっと文字足らずな気もするけど、とりあえず。


誰も読んでねーから好き勝手書いたり消したりしてるけどwww

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