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大力大兵太兵衛どん  作者: 不覚庵
5/13

ちからびととたじからお

と、いうわけで。


ヲッさんはパッと見、付き人みたいな?いや呼び出し?まぁとりあえず小野川サントコにしばらく厄介になる事になった。


相撲の稽古?さすがに付き合える訳ねーだろ四十路だぞ?


じゃあ何やってんの?って?


飯炊きしてるわ〜昨日ちょいと立ち寄ったら、な。


別にそんなことしなくてもいいのに、暇なんだと。日がな相撲の稽古見てても仕方がなかろうって。


まぁ別に大した事してる訳でもなし

麦飯飯炊いて、焼き味噌炒って、香の物を小さく切って、、、

どこの道場でもだいたい内弟子に用意するような昼飯なんてこんなモン。


ただ量がね、その。


どいつもこいつももう食えねぇからもう一杯!だからして


一升窯が冷える間も無く、飯を研ぎ、窯にかけ、炊けたら下ろしてお櫃に入れて、窯を洗って、飯研いで、


飯炊きって仕事も大変なもんだ、だと。


コイツらが朝を抜くのって単に飯を用意するのが昼迄かかるからじゃあねぇの?って具合だとさ。


護衛の仕事ったってアレよ。


勧進相撲があったり、旦ベェの接待を"しにいったり"、勿論ヲッさんだけじゃあ手が回ろう筈も無いからオレっちもヲッさん以外にも二、三人程手配りはしているものの。


いくらコシのモノぶっこぬいて襲い掛かられたとしても早々"斬って捨てたくはない"からって、結局振り棒担いで小野川サン達の脇歩いてるよ。


そりゃなー、相手はそれなりに"デカい藩"の"忠義の武士"

ヲッさんにも思うトコないでもないようなカオしていたが、やたらと"斬って捨てていたら"どの道完全にコジれ切るのも当たり前の話だしなぁ。


実際何度が襲いかかられたらしいが、あの太棒でシバき倒してそん度に撃退は出来ているらしーからいーよーなモノの。


てゆーか四貫目もある振り棒を片手で振り回すヲっさんが大概バケモンなんだけどな?


昨日その話に聞いてからクソデッカいツラで怒鳴り込まれたわ。


ヲッさん曰く、

あの者共、"なっちゃねぇ"?だと?得物の利と癖技でなんとか退けは致したモノの彼奴ら道場稽古ならどれも一端の腕。アレから切り逃げたモノの業前はどれ程ものやら。


あの場に居らぬワシでは目件がたたぬが、此度の始末、一体"おさむらい達"はどうつけるつもりでおる?


そして


"それほどのモノが何故おとこ芸者を切り捨てるなどという愚かな真似を?"ってな。


ああ実際ビックリしたわ。


そりゃあお武家様だもの一通りは覚えてくるわなぁ、そりゃ。


だがアイツらは"それなりに道場稽古"積んできた"未だ若い者"、こんなお江戸で"人切り覚え"がある訳もなし。


そして言われてみれば


"天下の幕内、中入りを一刀で斬って捨てれた剛の者"


尋常なワケあるかい。いくら勝負の後たぁ言え、ステゴロ喧嘩の強さで食ってる連中ぶった斬る。


ヲッさん曰く、此度の話、ようよう早めにまるう納めて貰いたい。親分


これじゃあいつか"大段平"を抜いたかてかなわぬモノが顔を出す。って言われちまったよ。


その辺の"始末ケジメ"の話は進んでんのかい?"おさむれぇサン"?人死にはごめんだよ?ホントマジで。

剣客商売で大二郎がこの"三貫目"(約12kg)を初心の入門者に散々振らせて辞められてますが


"(辞められて)当たり前だろボケっ!"


て経験者なら多分ツッコんでいいと思うの。


昔一度、武具店で10キロの振り棒チョイと持ってみましたが、片手じゃゆっくり振るのが精一杯。

遠心力かかるから並大抵の筋力では到底三貫目なんざ"振ることすら"まともにできません、フッツー。


まして四貫目(16kg)。


人より多少大柄で腕力もそこそこある自分ですら"振れる気など到底なれません"。


むちゃしやがって。

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