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6話:ファンタジックに始動 わけわかんねぇ by北斗

今日は日曜日。


普段ならのんびりと過ごすところだが姫との約束で近くのデパートに足を運んでいる。



しかしほんとに女って買い物長いのな。

開店と同時に来てかれこれ3時間は歩き回っているぞ。



「姫〜、そろそろ飯にしようぜ〜」



「ん? そだね。

何おごってもらおっかなぁ♪」



「ええっ!?

俺がおごんの?」



「あったりまえじゃん! そのために来たんだよ?」



……そういえばそうだった。



「忘れてたの?

しょうがないなぁ。じゃあそこのカフェテリア行こ」







うん、このスパゲティうまい!


味付けが絶妙だな。


「ふふっ、よっぽどおいしいんだね!

そのスパゲティ。

夢中で食べちゃって」



「うん、これマジうまいよ! 食う?」



そう言ってフォークにスパゲティを巻きつけて差し出す。



「え?」



恥ずかしがる姫。

なんで?


……あぁ、たしかにこれはあれだな。


『あ〜ん』って言って食べさせるやつだな。



「悪いな、姫。

さすがに恥ずかしいか」



フォークを戻す俺。しかし姫はパクリとフォークを追ってスパゲティを食べた。


「ん、おいしっ♪」


モグモグと笑顔で食べる姫。


……なんかこっちが恥ずかしくなってきた。


なんか久しぶりだなこんなほのぼのとしたのは。


いつも志摩さんにいじめられたりしてたからな。


そういえば今週はすごかったな。


火曜日はバーサク化した志摩さんと戦ったし。


木曜日は志摩さんの機嫌が悪いって理由で部員15人にやらされたし。


過去最高だったな。


そういえば火曜日に部員いなかった理由がすごかったな。


なんと志摩さん、俺達の試合を見せ物に金をとってやがった。


……教師ってそういうのいいのか?



「北っくん?

ぼぉっとして……

どぉしたの?」



「ん? ああいや、なんでもないよ」



「ほんとに?

ああ、ほっぺにソースついてるよ」



姫はそう言って俺の頬をナプキンで拭った。



「お? わりぃな」



「もぉ、ぼぉっとしすぎだよ〜??」



「お前に言われたくないなぁ」



「なんで〜?

もぉ!」



ぷくっと頬を膨らませる姫がおかしくて笑ってしまう。



「なんで笑うのよ〜? ふふふっ」



姫も笑い出す。



「「あはははっ!」」



あ〜ほんとのどかだ。

心地いいや。

ずっと続けばいいのに。



「「生島北斗!!」」



……続くわけねぇな。



「誰だよお前ら」



とりあえず俺は率直な疑問を述べる。


3人の男がこちらを睨んでいた。


全員うちの制服を来てるじゃねぇか。



「「我々は!」」



あ〜なんかめんどくさいのが始まりそう。



「新島姫子ファンクラブ会員NO.22!

石原勇!」

「同じく会員NO.35! 岡島進!」

「同じく会員NO.41! 橋本大樹!」



微っ妙〜!

普通こういうのって会長とかが出るもんじゃねえの?

つぅかファンクラブの人数多いな。



「「3人揃って」」



「「3人揃って……」」



なんも考えてなかったんだな。


さぁなんて言うんだ?



「生島北斗! 我々は許さない!」



……え? なんも言わねえの?



「貴様はいつもいつも姫子さんと一緒にいやがって!」



…………



「我々の姫子さんを毒牙にかけるその所業!」



「私はあなた達のものじゃありません!」



…………



「「許し難い!」」


…………



「ふふふ、怯えて声もでまいか」



「……んだ」



「「ん?」」



「3人揃ってなんなんだぁぁぁ!!」



「「ぬぁああぁ」」


あまりにも気になった俺は3人をぶっ飛ばした。



え?

なんでって?

俺中途半端嫌いなの♪



「なんだったんだよあいつら」



「さぁねぇ。

でも面白かったしいいんじゃない?」



「まぁそれもそうだな」



ふぅ。

まぁでも今日の騒動はこれで終わりだな。




どごぉぉぉぉん!!




もぉなんだっていうんだ?

俺の生活に平穏はないのか?


しかもこの音は……


「姫逃げるぞ!」



「え? え?

なんで?」



「いいから!

早く!」


一刻も早くこっから逃げねぇと。



一目散に逃げる俺達。


だか運命は無情だった。


派手は音をたて俺達の目の前にぶっ飛んできた化け物。



……ん?


ぶっ飛んできた?



みるとその化け物は多大な血を流して既に絶命していた。



なんで?



「お? 悪い悪い。

ちょっと力の抑えが足りなかったみたいだ」



振り返るとそこには槍を持ったイケメンの兄ちゃんが。



……って槍!?

なんで?



「お、これはかわいいお嬢さん。どうか俺と一緒に

Shall we donce?」


……え〜〜〜


どこの里の口説き文句だよ。



「あはっ、あはは」


姫もひいてるよ。



うん。っていうか



「誰よ? お前」



「男に名乗る名前はない」



……なんだこいつ



「あなただれ?」



姫が聞く。



「これはこれはお嬢さん。

私の名前などあなたの前では詮無きもの。 ですがどうしてもというのなら……私の名前は 水橋 望でございます」



あ〜なんかこいつぶっ飛ばしてぇ。



「そうですか……

んじゃ」



姫の手をひきその場を去ろうとする。


関わり合いになりたくない。



「……まてよ」



急に雰囲気が変わった水橋(だったよな?)を不信に思い振り返るとすぐ近くに水橋が迫っていた。

槍を振りかぶりながら……



「っつ!」



反射的に刀で防ぐ。


「ほぉ、やっぱりお前のその刀か……」


「なんの話だ……よ!」



槍を弾き返す。



「お前何も知らないんだな……まぁいい。 今日は見逃してやる。

もっともすぐに会うことになるがな」



どういうことだ?



「ふん」



水橋はそれだけ言うと消えた。



……って消えた!?

どうなってんだ?



「痛った〜。

なんでマンホールの蓋が開いてんだ!」


地下から聞こえる声。


つぅかベタだな。

本気で悩んだ俺がバカらしいよ。



「帰るぞ、姫」



「え? うん」



俺達はその場をあとにした。






「面白い人だったね〜。 お笑いさんかな?」



絶対ないって。

目がマジだったもん。


俺達は今ちょうどデパートを出たところだ。


ちなみに手はまだつないでる。


だって姫のやつすぐに別の買い物しようとするからな。


今日はもう何も巻き込まれず家に帰るんだい。




「チョットスミマセン」



もういいって……

無視無視無視。



「OH! チョットスミマセン!」



無視無視無視



「すみませ〜ん」



……



「てめぇ日本語喋れるじゃねぇかぁ!」


しまったぁぁ!

つっこんでしまったぁぁ!


……もういいよ



「何?」



ぶっきらぼうに聞く。



「ココデナニカアッタンデスカ?」



「普通にしゃべれ」


読みにくいだろ。



「ここで何かあったんですか?」



デパートとを指して言う。


めんどくせぇな



「あ〜変態が少し暴れただけだ」



あながち間違ってないよな?



「OH! ソレハスゴイ

「しつけぇ」」



「……すいません」


「うん、まぁそういうことだ。んじゃな」



もう何も起こりませんように。




「だぁ〜。

やっと着いた〜」



只今姫の家の前。


本っ当に疲れた。



「今日はありがとうね、北っくん。

とっても楽しかったよ!」



うん、俺はとっても疲れたよ。



「またいこうね!」


「おう!」



まぁなんだかんだで楽しかったしな。



「んじゃまた明日ね! 遅刻したらダメだよ!」



お前は元気だなぁ。


「わかってるよ」



よし、後は徒歩1分の家路だけだ!


姫が家に入ったのを確認し、自分の家に向かう。


今日は疲れたなぁぁ。



ドドドドドドド!



「い〜」



あぁ



「くぅ〜」



あぁぁあ



「しぃ〜」



うあぁあぁあぁ



「まぁぁぁぁ!」



近所中に響きわたる志摩さんの声。




…………



……誰か殺してくれ〜!!!










「大変なことが起こりました」



都会の一角のビル。


「どうした」



「3人が一点に集まっている模様です。志摩財閥を少しあなどっていたようです」



「何? そうか…新しく送った戦闘用Gは?」



「全て倒されたようです」



「ふむ……よし次のGをこのビルから分かるように出せ」



「は? それはどういう……」



「こちらにおびき寄せて一網打尽にする」



「はっ、わかりました」




「だぁ〜。

もぉいやだ」



とりあえず志摩さんのわがまま(1人ひとつまでっていう店のサービス品を買うために電車で5駅先まで付き合わされた)を聞き帰ったのが5時半。


もぉいろいろありすぎて疲れた。







んぁ?

ここどこだ?


見渡す限り真っ暗。

これはあれだ、夢だ。



『夢ではないぞ』


野太い声が響く。



はぁ?



『ここは亜空間。いや、貴様の心の中だ』



俺の心の中ってこんなに暗いの?



『心はだれしも同じようなものだ。自分を隠したい、偽りたいと思う表れだ』



へぇ。


んで何?



『私は何も干渉できない。したがって曖昧なヒントをおくるしかできない』



はぁ……



『いいか? よく聞け。 貴様の運命はあと数日で大きく変わる』



……あっそ。



『むぅ、軽いやつだ』



ありがとうございます。



『ほめたのではないのだがな。しかしお前ならやってくれるかもしれん』



……何をかは知らないけど俺はやるぜ。


って決めてみる。



しかし、運命が変わるか。

まぁ楽しけりゃいいや。



そして俺は再び意識を失った。

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