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5話:変人の思いつき(後) VS.変人

続きです。

今回はバトル一直線で書いてみました。

前回のあらすじ

いつものように遅刻してきた北斗。

そしていつものように志摩の(いじめ)を受けることに……しかも今回は幼なじみとバトルすることになった。

からくも勝利した北斗。

しかし2人の熱い勝負を見た志摩に異変が……!?




……まぁこんなもんか。


さて今マジでピンチを迎えている。



目の前にはバーサク化した志摩さん。


いったい何があったんだ?


俺は思わず竹刀を握りしめる。


言い忘れてたがこの竹刀はあの落ちてきた刀だ。


竹刀になれって言ったらマジになりやがった。


便利な刀だ。

鞘は刀を抜くと同時に外れる仕組みらしい。



さて……まずは話し合いだな。

平和が一番だ。



「志摩さん、ここは‥‥っつ!?」



話し合いに応じずいきなり攻撃してくる志摩さん。


マジ獣かよ。




しゃあねぇ



「姫! 連携で志摩さん止めるぞ!」



「り、了解!」



まずは俺が攻撃を仕掛ける。


中段からのスキのない面打ちだったが志摩さんはなんなく受け止めた。


しかし俺はあわてない。むしろこれが狙いだ。



「姫!」



姫がなぎなたを俺の脇から繰り出す。


うん、このリーチは便利だ。


しかし志摩さんはそれもなんなくかわし俺を蹴りつける。



「がはっ」



俺はあまりの衝撃に吹っ飛ぶ。

当然後ろにいた姫も。


痛ってぇ。

人の蹴りの強さじゃねえって。


「大丈夫か? 姫」



「……」



「お、おい姫!?」


ちっ、当たりどころが悪いのか気絶してやがる。



……



姫を傷つけやがったな?

いくら志摩さんでも許さねえ。



俺はフラリと立ち上がり、志摩さんを睨む。



「少し行き過ぎだぜ志摩さんよ」



俺はすごいスピードで志摩さんの懐に潜り込む。


頭1つ分くらいしか変わらないから少し膝を曲げるだけで容易に入れる。



俺が入ったことに気付いた志摩さんはバックステップで距離をとる。



……逃がすかよ。



更にスピードを上げてついていく。


距離が0になると同時に剣を振るう。


志摩さんはガードするが俺もそう甘くない。

ガードをそのまま押し切り志摩さんの体勢が崩れたところを蹴りつける。


ヒュッと志摩さんは飛んでいき壁にぶち当たった。


そういえば他の部員はどこいったんだ?


俺の疑問は長く続かない。志摩さんは普段も充分強いが、相手からの攻撃をもろにくらうとキレる。


最初剣と一緒に落ちてきた化け物はキレた志摩さんに瞬殺されたからな。



案の定起き上がった志摩さんは今までとは比べものにならないスピードで距離を縮めてくる。


そして距離が0になると蹴りを繰り出す。



やばい、これはやばい。

空気の切れる音が耳に届く。


本能が告げる。


これはくらってはいけない、と。



直感で避ける。しかし志摩さんはその勢いのまま回し蹴りを放つ。



俺はさっきの姫のように志摩さんの軸足に足払いをかけた。

決まったかに思えたが信じられないことに志摩さんはジャンプしてそれをかわし、踵落としの体勢に入る。


ウソだろ?

どんな空中バランスだよ。



とっさに後ろに飛び退いた。的を失った志摩さんの攻撃はそのまま床にはいる。

ドゴンと音を立てて床を破砕された。


これは……長期戦は厳しいな。


こっちは一発で終わりな分集中力を途切らすことができない。



そう思った俺は足に力を溜めて一気に距離を詰めた。


次はフェイントを織り交ぜて攻撃する。面打ちをするフリをして床にたたきつける。


志摩さんはそのスキを見逃すはずなく正拳突きを放つ。


しかしこれが俺の狙いだ。


俺は棒高跳びの要領で飛び志摩さんの背後に着地する。そしてすぐさま突きを繰り出す。


正拳突きで体勢を崩した志摩さんは俺の攻撃をもろにくらう。

しかし今度は吹き飛ばされることなく受け身をとる。

そして勢いよく反撃してくる。

俺は慌てず繰り出された拳をかわし、その腕を利用し一本背負いする。

竹刀は床に落とした。

志摩さんはビタンと床にたたきつけられた。


意外といけるんじゃね?


って思った俺が甘かった。

急に動き出した志摩さんはすぐに立ち上がり、更に早くなった拳を繰り出した。

やばい、避けれねぇ。

そう判断した俺はとっさに腕を交差させガードする。


ぬあっ、痛ってぇ。振動がハンパなく、俺の腕はしびれを通り越してうごかねぇ。

……これは当分うごかねぇな。


つぅか竹刀持てねぇ。


肉弾戦は苦手なんだが……


俺はとりあえず飛び退いて距離をとる。

しかし志摩さんはさっきの俺と同じく追撃してくる。

俺はそれを避けカウンターのように回し蹴りを放つ。

横っ腹にくらったかにみえたがすぐに間違いに気付く。

志摩さんは俺の足をがっちり受け止めていたのだ。


……か、片手で俺の足を。

信じらんねぇな。


くそっ、動けねぇ。おそらく終わりだな。


志摩さんは思いきり振り回し、俺を投げる。


ちっ、負けちまった。


俺の意識は床にぶち当たると同時に途切れた。

床に当たりワンバウンドしたのを感じながら。










うん……

俺の意識が覚醒した。

どうやらそんなに気絶していなかったようだ。

柔らかいな。

志摩さん、珍しく保健室に連れていってくれたみたいだ。


目をあける。


…………



なんで目の前に姫の顔?



……よーし落ち着け俺。

まずは状況把握だ。

俺はまだ志摩さんと戦った場所にいるみたいだ。


そして……

これが重要なんだが……俺はうつ伏せに大の字に倒れている。

下には姫がいる。

なるほど、さっき柔らかさ姫の体だったんだな。




………………




待て待て待て待て



やばい意識したら更に柔らかさが……


って俺は何を考えているんだぁぁぁ!!


しかし……


胸越しに伝わってくる特に柔らかい部分。



大きすぎず小さすぎず。


俺の脳内鑑定人も唸る逸品だ。


やばいって……


あまりの出来事に混乱して俺のキャラが崩れた。



しかし姫ってこう見るとマジ可愛いな。

ジイッと見ていると姫が目を覚ました。

いやいやいやいや



やばいって俺の貧相なボキャブラリーで今の状況を説明出来ないって。


とりあえず飛び退く。



「あれ? 私…… っていうか今北っくん私の上に乗ってた?」



早速核心ついてきたぁぁ!!



やばい、もう下手に言い訳するよりそのまま言った方がいいな。



「ち、違うぞ姫。

これは……さっき志摩さんに投げられたんだ! 俺も意識失ってて今目を覚ましたとこで」



「やっぱり乗ってたんだ……」



な、なんだ?

怒るか? 泣くか?



「もう、私がいくら魅力的だからって寝込みは卑怯だよ」



はぁ?

なんかあたふたしてたのが一気に収まった。

うん、とりあえず事態は解決したな。



「それよりも志摩さんはどこ言ったんだ?」



この際まだ頬に手を当てて体をくねくねさしてる姫はほっとこう。



「ありゃ? 北っくんまさかのスルー?」



うるせぇ



「あ、北っくん。

あそこに書き置きがあるよ」



ほんとだ。どれどれ?



『生島、新島、私は職員会議があるから先に行くぞ。

まぁ2人仲良く寝てたからほうっておいて大丈夫だと判断した。

よっぽど私の罰で疲れたんだろ。

何故か私もすっきりしたぞ。

では、気をつけて帰るように!』



……あの人バーサク化した記憶ないんだな。


すっきりしたのはあんだけ暴れたからだぞ。


「まぁいいか。

姫、帰るぞ」



「うん、それよりね北っくん、今度の日曜日……」



「分かってるって」


ポンッと頭に手を置いた。



「絶対だよ〜?」



「はいはい」



うるさい姫に適当に返事し俺達は家路に着いた。



……俺って今回やばいを連発してたな。それほどやばかったんだな。うん。


色々な意味で。







「先程アメリカに向かわせた戦闘用Gの消滅を確認。

これで3体全て消滅を確認しました」



都会のとある一角。2つの影が会話する。



「そうか、しばらく様子を見ることにする」


「わかりました。

それと…… 志摩財閥が不審な動きを見せております」



「そうか……だが今は様子を見る他ない」



「分かりました」



会社の最上階の会話だった……

後半はバトルとは言えませんね(汗)

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