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世界の終わりから  作者: 灰羽 中也
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1ー4 戦争のその後

「それで?敵ってのはなんのことだよ?俺が疑われるってことは他の国の奴らじゃないんだろう?」


「意外と察しがいいな。その通り、敵は外国人だけじゃない。今の日本じゃ、そうだな。仲間以外の奴らは大抵は敵だと思っていいだろうな。出会ったのが俺でよかったな!敵だったら今頃見るも無残な姿にってなもんだ」


 竜二はまたカッカッカと笑う。


「で、でもなんでそんなことに?内乱でも起きてんのか?そもそも戦争はどうなったんだよ?」


「さっきも言っただろ?戦争は終わったんだよ。やる奴がいなくなってな。お偉いさんはもちろん、兵士はみんな、それにおっそろしい兵器も壊れてな。今じゃ残ってるのは数少ない人間と動物ももしかしたら多少は。まさしくノアの箱舟みたいな状態だな」


「そしたら敵なんてものはいないはずだろ!?生き残った人たちはみんなで力を合わせて…そういう状況じゃないのかよ!?」


「そうは問屋が卸さない。そう信じたいのはやまやまだが、人間はそんな綺麗な生き物じゃなかったということだ。残念ながら、な」


「さっきから誤魔化してないでちゃんと答えろよ!何がどうなって一体何が起きてんだよ!」


「そう噛み付くな。ちゃんと教えてやるよ、若者をからかうのはおっさんの特権だろ?」


 そういうと竜二はニヒルな笑みを浮かべた。どうやらさっきのおっさん呼ばわりを根に持っているようだ。


「あんた…意外と心が狭いんだな」


「初対面の目上をおっさん呼ばわりする失礼な奴にお灸を据えてやっただけだろ。…さて、本題に入ろう。少し長くなるが、覚悟はいいか?」


「…ああ。頼む」


「よし、まず今の地球上にまともな人間は生きてないだろう。一般人は文字通り全滅ってところだな」


「っ!?」


「一般人はって言ったのは俺みたいな奴がまだ生きているからだ。放射線によって遺伝子が変化した“バケモノ“の俺らは汚れたこの世界でも生きていける。汚染された食べ物を食べても、水を飲んでも体に影響はないし、放射線が蔓延している空気なんて屁でも無いって訳だ」


「ちょっと待ってくれ!ってことはもしかして俺も…?」


「そう。今の世界で平然と生きてるってことはお前も例外なく同類だ。そしてお前も俺と同じく超能力、いや異能力って言ったほうがいいな。それが使えるはずだ」


「俺があんな力を…?」


「厳密には違う能力だがな。俺の場合は衝撃を生む能力で、能力は人それぞれ違い、同じ能力は一つとして存在しない。あくまでわかってる範囲ではってことになるけどな」


「で、でも俺にそんな能力はない。使えたことなんて一度もないんだぞ?」


「問題なのはそこなんだ。他の能力者たちも含めて力に目覚めたときに能力の概要と使い方が感覚的にわかる筈なんだ。それがわからないってことは、まだ能力に目覚めていないか…お前が記憶を失ってたことと何か関係があるのかもな。それに関して何か思い出せることはあるか?」


四年くらい放置していた作品をまた書き始める環境ができました。

更新頻度は遅めですが、どうか温かい目でみてください。

応援よろしくお願いいたします。

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