FILE:69 最後へのプロローグ
FILE:69 最後へのプロローグ
西たちが営倉を抜け出した直後の営倉。
バキッ!ドゴッ!!
鈍い打撃音が打ち鳴った。それはウィニー先導の元遂に早乙女隊員達が行動を移した合図でもあった。
「走れッ!海岸に出ろッ!」
□■
解体施設
「良し、上ろう!」
西がほとんどの作業員をスタンガンで気絶させたところで彼らは空母に乗り込もうとする。
そこで異変。
空母には奇妙な事に見張りらしき人物がいる。
彼らは直ぐに管制室へ向かった。幸いにも科学に関する知識が皆無の見張りたちは管制室にはいない。
「動けよ・・・。」
飯島が珍しく祈る発言をし、スイッチに手をかける。
パチン・・・ゴウンゥゥゥゥゥ・・・・。
管制室が生き返る。
「せーのッ!」
バジジジジ・・・!
「ッ!・・・。」
兵士を次々に片していく西たち。
「早乙女空母・・・発射ッ!!」
半ば施設を半壊させた形で早乙女空母は1週間ぶりに空に舞う。
しかし、そこで異常に気がつく。
「飯島二佐ッ!上空に巨大な反応がッ!!」
レーダーに映されたのは巨大な機影。西もそれを聞いて直ぐに甲板に姿を見せる。
「な・・・んだよ、あれッ!!!」
西は最初に眼前の飛行物体が信じられなかった。
こんなのと一悶着あった日には生きて帰れる自信さえ無かったのだ。
しかし、西の恐怖は一瞬で別次元の感情に切り替わる。理由は一つ。
相手側の巨大な飛行船の甲板にいた人物のせい。
「大和ッ!!」
甲板にあるその姿を誰もが間違えること無かった。
「右180°旋回・・・。」
「ど、どうなさいます?」
「主砲・・・撃ち方始めッ!!」
ドッ!ドドーンッ!!
閃光が天目掛けて飛び出す。そして、見えない地点で大きく曲がる。
「右上空で飛来物体。司令ッ!」
「左120°旋回。直進だッ!」
空母はその巨体を大きく旋回させ、スピードを加速させる。
□■
イーストテンプルの海岸。
「遅いですね・・・。」
「あぁ・・・。」
すると、上空に機影が見える。
「まさか・・・敵ッ!?」
思わずあせるがSA・O・TO・MEの文字が見えて一抹の安堵が訪れる。
早乙女空母 管制室。
「これからどうするんです・・・・?」
橋井が西に問いかける。
「大和を追う。あいつはあの船にワ爆を隠してる。」
「・・・。はっ。」
橋井は納得し、同じ様に回りも反論することは無かった。
「だが、先に補給が先だ。無人島を確認している。そこへ向かおう。」
無人島。
「はぁ・・・ッ!」
一人の兵士が浜辺に転がった。それは半ば遠足の風景とも取れる。
「おいおい。遠足じゃないんだぞ?」
「す、すんませんッ!」
皆が何かを心のどこかに持っていた。
―自分たちは自由なのだと・・・。
「あ、船ッ!」
「ウィニーだな。」
補給を行う旨を最初から知っていた飯島はその船の意味が分かっていた。
「皆さんご無事でしたか!」
「あぁ。問題無い。」
司令として介錯をする西。そして、無事を確認したウィニーは安心した表情。




