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ワンダーリアル  作者: 淡水
終・第七章:セントラル衝突西視点編
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FILE:60 集いし3つの意思

FILE:60 集いし3つの意思

全員が一斉に走り出す。


そして、全員の跳躍―。

「今だッ!目標に攻撃!!」


西のその叫びを合図に全員が足並み揃えてダダダダダダダダダダと89式5.56mm小銃と轟音を響かせる。

《ヴォォォォォォォォォォッ・・・・。》


ド、ズーン・・・。

と、彼らを苦しめた巨人は遂にその息を止めてその場に倒れる。

「や、やった・・・。ははっ・・・。」

「はぁ・・・・。」

一同の顔が安堵を表した。際立って緊張の表情が解けたのは橋井だった。


「良かった・・・・。」

「皆。ここがゴールでは無い。」

ここでも冷静な西シュンスケは人差し指を巨人の来た方向に指す。


謎の地下室 出口?前。

そこにはその空間には似ても似つかぬ様な鋼鉄ともいえる扉。

真ん中には紋章が描かれている。

「司令!」

「・・・。」

西は黙って鈴を取り出す。


チリーン・・・。


その儚くとも優しい音が辺りを包み込んだ。

ゴゴゴゴゴゴ・・・。

扉が枠組みとの擦れを体現する大きな音が鳴り響いた。

あの時と同じ様に意識が一瞬途切れたような感覚。


そして、真っ先に見えたのは光―。


「おぉ・・・外だ!」

「あぁ。ここは・・・エリア王国だな。」

彼らが現れたのはエリア王国の広場のど真ん中。

街の人間たちはあわただしいだけで、彼らに見向きもしない。


「ツェルト山脈で、ヒューズ・イノセント大佐とテンペスト・ウルフ将軍死す」

という号外の報せ。


「し、司令!これ!」

「あぁ。分かっている・・・。」

西はそれ’以外’のことを気にしていた。


「俺たちも太平洋に向かうべきだ・・・。」

「?」

「見ろ。この記事。」

西が指差したのは号外にも関わらずもう一報が書かれていたからだ。

記事には『真冬のセンターワールドシー、最大の海戦』

「・・・ここに飯島二佐が?」


その時、西の無線が反応する。

「菊池か?」


「司令。聞こえますか?」

ノイズが強い。しかし、相手からははっきりと「あぁ。」という声が聞こえた。


「空母内に戦艦がありました。飯島二佐はこれを使って、海戦に空から参加するつもりです。」

「・・・。ヒデキの奴、染みてきたな。」

相手方は少し困ったと言う声をしている。だが、スっとトーンを変える。


「わざわざ、残ってもらって済まないな。菊池。」

「いえ。」

「・・・。後はエリア王国の現将軍と話をつけてくる。失敗は許されない。お前の言うとおり大和の狙いがワ爆だと不味い。下手すれば地球ごと燃え尽きると例えても過言じゃない。」


そこで西は会話を中断した。

「間違いない。ヒデキは太平洋で海戦に参加している。俺たちも向かおう。」


エリア王国近郊 大陸船団 飛行場。

「事情は分かった。いいだろう。」


□■

現在の三重県付近。

「ここからはボートで向かおう。」

「自分が乗せていこう。」

そう言って声をかけてきたのはウィニー・パディントンだった。


「ウィニー!」

「お久しぶりです・・・。」

しかし、ウィニーの表情はどこか暗い。理由は直ぐに分かった。イノセントの事だろうと。

だったが、彼らにとっても関係があるのはある一言を発してからだった。


浅田ケンジの死。


「そ、そんな!司令が!?」


そして、もう一つ知らせ。

東北の地に、大和タケルの用意したワ爆が存在している。それを追って、浅田は死んだということ。


「くっそ!大和の野郎!」

浅田への無念と同時にこみ上げてきた大和への怒り。


ゴォォォォ・・・。


その轟音は上空から訪れた。

そこには大きな物体。しかし、それは魔法とは大きくかけ離れたもの。


「KYO・KU・TO・・・!?」

斉木はその側面に書かれた文字に気がついた。

「あれだ!」

しかし、彼らはそれを見送るだけしか出来なかった。

直後に彼らに覆いかぶさったのはKYOKUTOと書かれたものより数倍の大きさ。

それにはしっかりとSA・O・TO・MEと書かれていた。


上空 早乙女空母 管制室。

「二佐!下に!下に西司令が!」

飯島はその報告を受けて、直ぐに甲板へと現れた。


「シュンスケ!!」

「ヒデキ!!」


それは一言で喜びを言うには難しい再会だった。



そして、彼らは史上最大の海戦へと身を投じる。

大和のワンダーリアルに惹かれた男。

浅田の意思を背負った男。

大和タケルを追う男。

三人の意思が遂に一同に解する。


第七章:セントラル衝突 完

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