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ワンダーリアル  作者: 淡水
続・第七章:セントラル衝突浅田視点編
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FILE:54 似たもの同士

FILE:52 似たもの同士

イノセント達が静かなる死を迎えた頃、主倉庫では。

「あんたは何者だ?」

「・・・。」

浅田にはアレストの問いかけに回答することが出来なかった。


「・・・・。まぁ、分かっているつもりだ。」

アレストの表情はどこか柔らかい。それは恐らくどこか優位な状況にあると把握しているからであろう。

「先に言っておきますが、私自身はこいつでは何もすることはありませんよ。」

アレストが何かを言おうとする浅田を前にそう伝える。

浅田は困惑した表情を見せる。


「それは危険だ。破壊させてもらう。」

「・・・断る。これは世界で初めて発見した永久の力なのだからな。」

「この世界のものではないッ!それはどこにあろうと危険だ!」

アレストも浅田もその表情は険しいものへと一変する。


「これは我が子だ・・・。それを容易に破壊するなど誰であろうと・・・許しません。」

アレストの手袋に描かれた紋章が光を放つ。


グニャリ・・・。


地面の空間に歪が生まれる。


ゴォォォォォ・・・・。

という轟音と共に、質量の軽いものからその歪へと吸い込まれる。

幸いにも浅田は近くの柱に捕まりひとまずそれに吸い込まれる心配は無かった。


「なんだッ!?」

イノセントやらの強襲から開放され、兵士が遂に主倉庫に足を踏み込む。

しかし、勿論その表情には驚愕の二文字。


「そこの!何をしている!」

兵士は直ぐに浅田の存在に気がつく。


「ふっ!」

浅田はその声を無視し、タイミングよく木箱の上に飛び乗る。

「な、なんだ!?」

「・・・。今すぐに破壊をする。」

概ね、浅田をただの人間かと感知していたアレストはその動きに体をびくつかせる。

「や、やめろッ!」

しかし、それは浅田の「破壊する」という発言により消え失せ、替わりに打って出たのは己の右腕。

だが、そのパンチなど所詮は一般人の範疇。浅田にとって避けることは簡単だった。


バキッ!


そして、先刻のアレストと同じ行動を浅田自身も行う。しかし、違った場所はそのストレートがアレストの頬にしっかりとめり込む。

「ぐわッ!?」

思わず木箱の上でふらつくアレスト。

ガタンッ!

「ッ!?」

「うお?!」

追い打ちをかける様に歪は遂にワ爆の入った木箱ですら揺らし始め、それは彼らを木箱の上から放り出させる行動となった。

「く・・・。」

お互いがお互い、まだ木箱の角に手をつけていることを理解する。

「歪を閉じなさい!今ならまだッ!」

「駄目だ・・。貴方は危険だ。我が子を危険に晒すなど・・・。」

一歩も譲らない二人。

その顔つきはさらに険しいものへと変貌していく。

「早くッ!大陸一つは確実に消えるッ!そうすれば一体何人が死ねば許される!?許されないッ!そう、これはそちらの都合では無く、意思の無い世界の物だ。君らに操れるものでは無いッ!」

「五月蝿いッ!!」



「浅田さんッ!」

「ウィニーッ!!」

そこにイノセントの件を持ったウィニーが涙ぐみつつ走り込んでくる。


「ッ!おい兵士ッ!早く殺れッ!」

ウィニーの方を振り向く浅田をよそ目にアレストが先に来ていた兵士のそう叫ぶ。

「あ・・・!」


カッ!!!


眩い光・・・。

目が見え始めた頃、浅田の目に映ったのは光の玉。恐らく新魔法の類であろう。しかし、この場ではそんなこと関係が無かった。


「ぐッ!!」


その手は木箱を掴むこと止め、そして垂直に落下していく。

―これが・・・走馬灯という奴か・・・?

「ははっ。54年の人生で一番悔いの残らない行動だったな・・・。ただ一つか?コウスケ・・・ケイタ・・・済まない・・・。お父さんは・・・罪無き人命のためにここで・・・生きることを辞める・・・・。」

しかし、その瞬間、歪という渦を中心に回っていた積荷が兵士に直撃し、その頭からは鮮血を流すだけでそれ以上動くことはなかった。

「浅田さんッ!!」


歪は閉じられ、残ったのは荒らされた主倉庫。


―・・・!逃げなければ・・・。


ウィニーはイノセントに託された事。そして、浅田の意思を尊重する人間のいる地へと赴く事決意する。

「はぁ・・・はぁ・・・。」

人を殺した事と興奮直後の冷静さに溺れただ膝をつくことしか出来ないアレストを横に尚も冷静さを保ち歩く。


「ステルス・・・スーツ・・・?」

一枚の衣服を拾い上げ、それを羽織る。


連絡所。

そこは完全に戦争の爪痕だけが残っていた。ゲートですら作動していない状態。


センターワールドシーへ向かうか・・・。

大陸船団の飛行船の前に到着したウィニーは飯島が戦闘を開始したという報告を聞いた太平洋へと向かう決意をする。

浅田とイノセントの意思の元・・・。

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