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リハビリ ラブ  作者: 黒田 容子
リハビリ ラブ  -シオリside
7/24

シェルター生活

この年になれば 焦ることはなーんにもない

そのまま ズルズルと 「オバサン おばあちゃん」街道を歩く道もある

道がない訳じゃないから、別にいいじゃん


あれから ビリヤードも 何となく 巧くなってきた

自分で楽しいと思うようになってきた頃から

大林くんからも 「予定、空いてたら やらない?」誘われることも 珍しくなくなった


ひょんな出会いだったけど いい距離だとおもう

会ったのに お互い ビリヤードって気分じゃない時は ボーリングにする

調子が良くないなって思ったら そのまま口に出せる間柄が やりやすい

2ゲームぐらいやったら 二人で一杯


憧れてたバーのカクテルにも 詳しくなった



はたから見たら カップルにみえるかもしれない

けど 本当のところは お互い 練習相手ぐらいにしか見てない

大林くんは 色気も男らしさもあるけど、お互い そういう気分を持ってない

…むしろ なんか 疲れてる、気がする。愛とか恋とか


マスターも そういう目でみないから 居心地良かった


二人でいることで 世間の「こうじゃなきゃいけない」から 身を寄せあってる感じ

ここは、居心地のいいシェルター

世間の押し付けが暑苦しいから 私たちは、ここへ逃げ込んできた難民



大林くんといえば。

確かに、それなりにカッコよくて、話も当たり障りなくうまくて。

もし 彼女がいても 妬いたりしないけど まず 居ないような気がする

居ないだろうな、こんなマイペースな子


本人の名誉のためにいうけどね、最初は 居てもおかしくないなって思ったの

でも この頃は 居ても続かないだろうなと思った

愛想笑いがない、あまりお世辞とかもない。知らない人がいると話さない。

話題を振れば、話してくれるけど、会話が的確すぎて すぐ終わってしまう。

きっと、私に対しても 多分 同じこと思ってるだろうけど 別にいいんだあ



男女が揃ったら なんで 恋愛しなきゃいけないの?

そのプレッシャーが暑苦しい


大林くんは その押し付けがない

黙って呼んでくれて 黙って来てくれる

辞書に載ってない友情でもいいんじゃない?



もう、このごろ 男を「男性」として見る気がない

女性として 見てもらいたいって欲もない

干物で結構、面倒くさいんだよね


だから 多分 大林くんとも なんとなく 会えるんだと思う


そんな 楽しい毎日だったんだけど。

恋愛の神様とは、縁がないと思っていたんだけど。

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