弟子? 見習い?
「自己紹介がおくれてしまったわ。ワタシは森の魔女サンドラ。出来ることの一つに、『今までの自分を瓶に封じて別人にする』魔法が使えるわ。年齢まではいじれないのだけれど、今のあなたにぴったりなのでは?」
手袋が、「急に早口になりやがって……」と呆れた顔で、ワタシに一瞥をくれた。彼女も固まっているし、「やっちまった」かしらね。あまりにもトホホだわ。そう思い、ワタシの小瓶コレクションを呼び出し、説明を続けた。
「例えば……この小瓶の主は、冒険者だったけれどパン屋になりたいと言って来たわ」
そう言って魔女が取り出した小瓶には、キラキラとした液体でもなく気体でもない不思議なモノが詰められていた。
「キラキラしているのは、願いが叶って幸せな証拠なのよ」
魔女の小瓶コレクションは、キラキラした小瓶がたくさん集まっていた。とてもキラキラがきれいで、私はしばらく見惚れてしまった。
これなら私もやり直せるかもしれない……。あのオドオドした居場所のない日々を忘れて、新しく生まれ変わって、楽しい日々を過ごせるかもしれない。そう願った。
「私、人生やり直したいです。魔女さんの見習いとして、この家でお手伝いさせてください」
「サンドラでいいわ。弟子じゃなくて見習いなの?」
「はい。魔女さん……サンドラの見習いでお願いします。私なんかが魔女の弟子なんて……」
「見習いも弟子も変わらないと思うのだけど? 弟子でよくないかしら? まあ、それは置いておいて、あなたの願いはそれでいいのね?」
「はい!」




