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山吹童子伝  作者:
第壱章
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序章

「貴方は可笑しく何て無いわ,如何な貴方でも吾は愛してる」




「嗚呼,死ニたく無い…」




「荊,如何か貴方は吾の分も生きて頂戴」




『此の命尽きる迄,心身共に鬼姫様にお仕え致します』




『吾は結婚等致しません,女の責務も幸せも全て無視致します,予は武士として戦場に立ちます』




『嗚呼,永遠の刻の中で又貴方様に出逢える事を願っております』


遥か昔,平安の世は混乱に(おちい)っていた。

鬼の頭領,酒呑童子(しゅてんどうじ)の台頭により鬼達の動きが大きく()った為である。

幾度も鬼達の殲滅の為に有力な武士団が立ち向ったが結果は惨敗続きだった。

敗因は明確で或り,酒呑童子含め鬼軍の上層は人間と比べて遥かに強靭(きょうじん)で或った事だ。

頭領で或る酒呑童子は当然として,其の右腕として歴史に残る茨木童子(いばらきどうじ)や,伝説の左腕山吹童子(やまぶきどうじ)の存在が大く或ったと云う。

特に,山吹童子は人間で或ったと云う説や,女で或ったと云う説も或ると云う。

()し、()の様な説が事実で或れば相当な実力者で或った事に成るが、本人が生きて居ない限り其れを実証する手段も無い。

さて、前座は此れ位にして本題に行こう。

此れは、永遠の命を生きる半人半鬼の一生の断片で或る。

()()て開幕、閉幕の(とき)迄宜しくお頼み申す。

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