表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/103

その90

お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。

競技が終わり、奪った鉢巻を相手方に返す。

その時、男気ヤマシタ塾の奪った鉢巻の数の多さったら。

あんなにいっぱい取ったのに、最後は緑のうさぎ組のやつに奪われたそうだ。

僕は自分達のことでいっぱいだったから、そんなに沢山の鉢巻を奪って、大活躍してたなんて後になってようやく知った形。

さっきまで、ちょっとでも「なんだよ〜!男気ヤマシタ塾〜!」なんて、頭の中で文句をいっぱいたれてた自分が、心の底から恥ずかしかった。

そして、心の中で、男気ヤマシタ塾の面々に、改めて「さっきはごめんなさい。」と謝った。

1年2年の全員リレーが終わって、僕ら3年の全員リレーが始まる頃、パラパラッと小さな小さな雨粒が、汗だらけの僕らの上から降りかかってきた。

霧の様な、もやの様な程度だったので、リレーは当然、やることに。

各クラス、走る順番は自由に設定できる。

なので、練習の時に足の速い者と遅い者を、どういう順番で走らせるか、クラス全員で何度も何度も議論した。

ヒロキは騎馬戦の後、眉間に皺をよせ、顔を歪ませている。

足が相当痛いんだ。

気づいた僕とテルで、走る順番の変更を申し出た。

本当は、ヒロキは出ない方がいい。

そうわかっていても、本人は「最後だからどうしても出たい。みんなには絶対に迷惑をかけないから。」と言う。

僕達はヒロキの熱い願いに応えるべく、走る順番を再構築。

ヒロキをトップバッターに据えた。

一番先に走ってもらい、戻ってきたらすぐに足の手当てをやり直す。

その方向で決まった。


いよいよクラス全員参加のリレー。

これが僕達3年生の「校内陸上競技大会」の集大成とも言える種目。

ならば、俄然やる気が出るに決まっている。

この競技に残っている力全部を出し切る勢い。

最後の最後にやるフォークダンスなんて、気楽なもんだ。

それよりもこれ!

これに命をかける気持ち。

楕円形のコースの真ん中辺り、スタートラインに1から4組までのトップバッターが並ぶ。

僕らのクラスはヒロキ。

怪我をしている右膝の分厚いサポーターが、痛々しい。

だからって、他のクラスの奴らは決して手を抜かないで欲しい。

これは真剣勝負なのだから、文字通り「真剣」に戦ってもらいたい。

いくらヒロキが怪我人だからとて、そういう妙な忖度はかえって邪魔だ。

僕達のクラス全員が、そんな気持ちだった。

最後だからこそ、ちゃんとやり遂げたい。

ヒロキは鉢巻を締め直すと、ふ〜っと大きく深呼吸。

そのまま前だけを見て、後ろで出番を待っているクラスメイトに、肩越しのグーサイン。

かっけえ〜!ヒロキ!頑張れ!ヒロキ!

僕らはスタート前から、応援を始めた。

最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。お話はまだまだ続きますので、引き続き読んでいただけたら嬉しいです。どうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ