表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/103

その8

続きですが、新しいエピソードです。

今度の週末、僕はテルと2人で家からは少し遠いショッピングモールまで、自転車で行く約束をした。

割と頻繁に2人とか、他のメンツ2〜3人なんかも連れ立って行っている場所だけど、今回は何故かものすごく緊張している。

いつもみたいに本屋に寄ったり、ゲーセンに行くのなら、こんなに緊張する訳ないんだけどさ。

だって、生まれて初めて「自分で服を買う。」んだから。

テルに「服買いに行くの付き合って。」と言われた時、僕は衝撃を受けた。

だって、服って、私服って、自分で買った試しがないから。

みんなも私服はお母さんが勝手に買って来たり、やっぱりお母さんが勝手に通販で買ったり、お母さんと一緒に出掛けて買ってもらうとか、家族で出掛けて買ってもらうとか。

そういう形が当たり前って思ってたから。

それにうちのお父さんも確かそんな感じで、お父さん1人で洋服買って来たのなんて、見たことなかった気がする。

それなのに、テルは、僕と同い年のテルは、もうとっくに自分で好きな洋服を買ってたなんて。

信じられなかった。

そもそも「自分で好きな洋服を買う。」って発想すら、まるでなかったな。

何にも考えずに、お母さんが勝手に買った服を、そのまま着てた。

この間、「え〜!これはちょっと流石にヤダ〜!」って思ったのは、お父さんがゴルフ大会で貰ったんだか、買ったんだかわからない、ゴルフ場の景色の絵がババーンと描かれたTシャツ。

絵だけだったらまだマシだったと思うけど、後ろにゴルフ大会名と大会日時が書いてあるんだもの。

「家用」として着てるけど、他は特にそれほど「嫌だ。」とかなかったから。

だから、テルが「お年玉」で洋服の福袋を何個も買ったと聞いて、びっくりしちゃった。

僕なんかお年玉で、漫画とかゲームとか、後は、え〜と、漫画とか、小説も少し買ったし、それとペンとかの文房具でしょ、それと漫画に、スマホの新しいケースと、後は漫画ぐらいしか買ってないのに。

テルは自分の好きな洋服を買ってたんだ。

あ!だからか、遊ぶ時、なんかテルの感じがカッコよかったのは。

どことなくテレビに出てる人っぽい格好だもんな。

そっか、そっか!

テルって、「おしゃれさん」だったんだ。

な〜る!

腑に落ちたのはいいが、その後、僕はどんな服を買えばいいのか、今の流行りを色々調べたり、持ってる服を改めて全部出して確認して、どういう物を買えばいいのか悩み、考えて、考えて。

お母さんにテルが洋服を自分で買うって話をしたら、「じゃあ、あんたも一緒に買って来なさいよ。」と、信じられない軽いテンションで、さらっと財布から1万円札を手渡してくるから。

1万円なんて、多すぎるんじゃないだろうか?

そもそも洋服って、一体いくらぐらいなんだろう?

ああ、こんな時、「コンシェルジュ」みたいな人がいたらなあ。

ドギマギ興奮を抑えきれなかった僕は、結局、それを考えて一睡も出来なかった。

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。

お話はまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ