その75
お話の続きです。どうぞ宜しくお願い致します。
僕はちょっと「枠」みたいなものに、囚われすぎてたんだとわかった。
秋田さんが言ってた様に、もうちょっと緩く大らかにしてても大丈夫なんだって。
そう思ったら、妙なスッキリ感。
さっきまであんなにモヤモヤしてたのが、遠い昔に感じられる。
「住田君、ズボン似合ってるね。」
そう言う秋田さんも、授業で縫ったあの半ズボン。
「秋田さんも、すごく似合ってる。いいね!その柄。すんごく可愛い。」
笑って照れて「ありがとう!じゃあ、また明日ね!」と言うと、秋田さんは自転車でス〜ッと行った。
「さて!僕も行きますか!」
秋田さんからもらったスポーツドリンクのペットボトルを片手に、僕は再び走り出した。
あ…ズボン、褒められたのは嬉しいけど…今日、このTシャツだったあ…
どうでもいいにも程があるTシャツ。
走りながら、Tシャツの裾を掴み、上から前のプリントを見た。
ゴルフ場の絵。
は〜、後ろ、見られてなかったよね?よね?
多分、大丈夫、なはず。
背中側にはゴルフ大会の名称と日時。
これは流石に恥ずかしい。
そして、更に僕は気づいてしまった。
さっき、ヤマシタ達とも会っちゃった。
2人にもこのTシャツ、見られちゃったよね。
あああああああ。
誰かに出くわすなんて、予想もしてなかった自分。
知り合いに会うんだってわかってたなら、もうちょっと、せめてもうちょっとマシなTシャツを着てきたんだけどなあ。
これだもん。
急に恥ずかしくなると、僕はダッシュで家の近所のドラッグストアを目指した。
はあ、はあ、はあ、はあ…
ちょっと慌てて走りすぎたかも…
店に到着するも、出入り口の前のベンチの前で一休み。
縫う時、苦戦した脇のポケットから買い物メモと、エコバッグ。
空のペットボトルをバッグにポンと放り込むと、母に頼まれた買い物スタート!
メモを片手に売り場を巡る。
売り場の並び順に進むと、最初にトイレットペーパー。
僕は、カートにすればよかったと感じた。
嵩張るトイレットペーパー。
仕方なくそれを手に持ち、残りのめんつゆ、牛乳2本と最後に食パン2袋でようやくお会計。
ひとまずホッとしながら、台のところでのろのろと荷物を詰めていると、不意に誰かが背中を軽くツンツン。
誰?と思って振り向くと、そこにニヤニヤしている坂口さん。
え〜、なんで、よりによってこんなところで…
僕はすぐに悟った。
坂口さんがニヤニヤしている訳を…
最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。お話はまだまだ続きますので、引き続き読んで頂けたら、とっても嬉しいです。どうぞ宜しくお願い致します。




