その58
お話の続きです。
どうぞ宜しくお願い致します。
色々見たが、結局僕は、無難な青い無地にした。
ヒロキは真っ赤でド派手なハイビスカス柄。
テルは白と黒のモノトーンの、説明が難しいおしゃれな柄。
秋田さんも、テルと同じやつだけど、ピンクと白ので、坂口さんは、じっと食い入る様に見つめていたあの生地。
港さんと八紘さんは、水色と黄色の色違いのいちご柄を選んだ。
教育実習の、桜田みずき先生の最後の授業が始まった。
普段の家庭科の「母ちゃん先生」こと、牛田ももえ先生に続き、桜田先生が家庭科実習室に入って来た時、クラス全員が驚いてざわついた。
桜田先生ったら、まるで「裸エプロン」の様だったから。
一瞬、一瞬そう見えただけで、もちろんちゃんと服を着ている。
当たり前だけど。
ただ、その服が…上が薄いベージュの首元が丸く開いてる肘丈のTシャツで、下が足にピッタリフィットした、やっぱりベージュのスキニーパンツ。
それに、赤地にでっかいテディベアがプリントされた、可愛いエプロンなんだもの。
パッと見、エプロンの下に何も着ていない様な感じ。
教室の後ろの方の席だったら、尚更「裸エプロン」に見えたに違いない。
なんで先生、よりによって今日、そんなチョイスをしたんだろう?
あれじゃ、エプロンを外したら…。
想像してみると、ドキドキが止まらなかった。
ダメだよ!思春期の野郎の前で、そんな格好しちゃ!
男はみんなスパークしちゃうから〜。
僕はドキドキしつつも、少し腹が立った。
桜田先生のその姿に興奮した元サッカー部の後藤が、真っ赤な顔でブーッと勢いよく鼻血を出した。
可哀想な後藤。
何、想像したんだか。
「あら、あら、大変、大変。」と、母ちゃん先生から急いでティッシュを受け取ると、鼻を押さえてやむなく保健室へ。
保健委員の辻さんが、その後を追い、付き添って行った。
「はい!はい!みんな、静かに!今日はみんなに半ズボンを縫ってもらいます。じゃ、ここからは、桜田先生、お願いしますね。」
母ちゃん先生、今日はサブで授業のサポートに回るようだ。
少し緊張気味の桜田先生は、ふうと大きく息を吐くと、「はい!わかりました!」と元気に黒板の前に立った。
最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。
お話はまだまだ続きますので、引き続き読んでいただけたら嬉しいです。
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