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その57

お話の続きです。

どうぞ宜しくお願い致します。

店内を見て歩く。

僕とテルとヒロキの他に、後ろから何故か秋田さんと坂口さん、それに港さんと八紘さんもついてくる。

途中で港さん達が「ねえねえ、これなんかいいんじゃない?」と、自分達が良いと思った柄の生地を勧めてくる。

それを見て、僕らは「え〜っ!」と文句をたれる。

「じゃあ、これは?」

「え〜!」

何度か同じ会話のラリーが続くと、「もう、いい!あたし達、好きなやつ選ぶ!」なんて、少しぷりぷりしながら、港さんと八紘さんは違う売り場に去ってしまった。

ヒロキが「だってなあ…あんな、いちご柄だの、小花柄だの、やだよなあ…あ、っと…パ、パンダ柄は…別にいいけど…。」と慌てた様子。

丁度、僕らの傍をダブルヤマシタが通り過ぎたから。

「そ、そうだな…俺らのユニフォームも、パンダついてたし。」と僕。

「あ〜、じゃ〜あ〜、これなんかどう?」とテルが指差した生地は、ダブルヤマシタとはまた違う、可愛いパンダのキャラクター柄の生地。

「いや、そうじゃなくって!」

僕とヒロキは、練習したみたいに合った。

店内には様々な生地がいっぱい。

ふと気づけば、坂口さんが立ち止まっている。

はて?と思い、坂口さんの視線の先に目を移すと、そこに「轟け!不屈の魂!大将軍」の生地が並んでいる。

キャラクターがオールスターの生地もあれば、それぞれ個々のキャラクターだけのプリントの生地も。

坂口さんは、ピンク地に「黒王丸」の色んな姿がプリントされてる生地を、じっと見つめている。

あ〜、あの生地が欲しいんだあ。

だけど、仲良しの秋田さんがテルとお揃いにしたいって言ってるから。

僕は、なんだか坂口さんが少し可哀想になった。

「ね〜、やっぱさ〜、お揃いもいいけど〜、みんな、それぞれ好きなやつにしねえ?どう?ダメかなあ?」

急な僕の提案に、一同、一瞬、ポカンとした表情。

「あ、やっ、お揃いもいいけど、好きなやつで作るのもオツかなあと思って…どうだろう?」

テルとヒロキは、すぐに僕の提案にピンときた模様。

だけど、秋田さんだけは、うかない顔だった。

「そうだな!そうしよっか!なっ!」

ヒロキの鶴の一声が効いた。

秋田さんは小さく「え〜、そんなあ。」と、不満そうだった。

ふと見ると、坂口さんは、パーっと明るい表情を作っていた。

最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。

お話はまだまだ続きますので、引き続き読んでいただけたら、とっても嬉しいです。

どうぞ、宜しくお願い致します。

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