その51
お話の続きです。
どうぞ宜しくお願い致します。
「あのさ、わざとらしいにも程があるよ!」
プンスカしている坂口さん。
僕は「ごめん、ごめん。」とヘラヘラ頭をかいた。
聞くと、秋田さんは小学生の頃から、テルが好きらしい。
きっかけは、坂口さんもわからないと言っていた。
中3になってやっと同じクラスになれたと、秋田さん、泣いて喜んでたそうだ。
そんなに好きなんだあ、テルのこと。
どうしても、どうしてもテルと仲良くなりたくて、お近づきになりたくて、それで必死にリサーチした結果、テルも秋田さんと同じく「アンニョン11」のペヨンちゃん好きと判明し、そこから、一生懸命情報収集して、テルに教える形で今なんだと。
秋田さん、本当は、そこまで、のめり込むほどのファンではないらしいのだが、「テルもファン」だからと、今、頑張っているそうだ。
へえ。
僕は秋田さんの涙ぐましい努力が、いじらしくて可愛いなと感じた。
だからって、好きになる訳じゃないけど。
引退最後の大会の前、自分達女子バレー部でお揃いのお守りマスコットを作ることになった際、秋田さんから「自分達のお守りももちろん作る。だけど、吉野君の分も作りたい。でも、自分1人で作って渡すのは恥ずかしいから、メグも一緒に作って誰かに渡して欲しい。」と頼まれ、白羽の矢が立ったのが、いつもテルとつるんでる僕だったと。
「そ、そうなんだ〜。」
だから、僕のお守りマスコットのパンダ、やる気なく作った感が漂っていたはずだと思った。
それと同時に、テルのお守りマスコットの裏側の「がんばってね」の「ね」の後ろの、小さな赤いハートは、秋田さんの気持ちがたっぷり込められていたんだとわかった。
女子って案外可愛いんだなあ。
僕はそう思った。
そんな話から、僕と坂口さんは少しづつ話をする様になった。
「…へ〜、住田君、ノボリ坂37チームにいたテミジカミジカが好きだったんだあ、へえ…あ、あの、37って何?あのグループ37人もいる?」
坂口さんのその質問に、僕はえっへんと言う感じで答えた。
「ノボリ坂37チームの37とは、「みんな」のゴロ合わせで、37なのですよ〜!僕達ファンのことを彼女達は「みんな」と呼んで、ノボリ坂37チーム全員と、ファンみんなでチームですよってことなのさ!」
折角、僕が教えてあげたってのに、坂口さんったら「うわっ!なんか感じわる〜。鼻につく〜。」と嫌な表情を浮かべていた。
最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。
お話はまだまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。




