表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/103

その50

お話の続きです。

どうぞ宜しくお願い致します。


部活を引退してしまうと、帰りがだいぶ早い。

早く帰宅できるのは嬉しいには嬉しいけれど、ちょっぴり寂しい気もする。

勝手だなあ。

僕は、自分の心がわがままなのを思い知る。

ヒロキはまだリハビリが必要な様で、なかなか一緒には帰れない。

「そっかあ。」なんてテルとだらだら歩いていると、前方からバレー部の後輩達がわっせわっせとランニング。

「お疲れ様で〜す!」の声に、こちらも「お〜う!頑張れよ〜!」と返す。

それがなんか妙な気分。

少し前まであっち側だったのに。


学校の敷地を過ぎると、この頃、どこから現れたのか、同じクラスの秋田さんと坂口さんの2人と合流する流れになっている。

秋田さんはすぐさまテルと並んで、「アンニョン11」の話をしだす。

「え〜!そうなの〜!知らなかった〜!へ〜!」

どうやら秋田さんは、テルの知らない「アンニョン11」と、「推し」の「ペヨン」ちゃんの最新情報を入手している模様。

すごいなあ。

僕は毎度、秋田さんの情報収集力に感心してしまう。

盛り上がっている2人の後ろを、僕と坂口さんがついて行く形。

僕達も、テル達の様に共通の「推し」がいるとかだったらよかったんだけど、本当にただのクラスメイト程度なので、お互いのことをよく知らないし、特に知りたいって程でもないし。


「なんか盛り上がってるね。」

僕は前の2人をぼんやり見ながら、坂口さんに話しかける様に呟いた。

それに答える形で坂口さんが、つまらなそうに「あ〜。」と返し、少し間を置き、続けて、「…だってりな…吉野君のこと…好…。」まで言いかけて、やめた。

えっ?えっ!

やっぱり!!!

秋田りなさんは、吉野テルが好きなんだ。

読みが当たったとばかりに、坂口さんの方を見ると、坂口さん、両手で口元を押さえてわなわなしている。

「ど、どうしたの?」

つい今しがたまで普通にだるそうだった坂口さんが、急に立ち止まって秋田さんの様子をじっと伺っている。

前の2人とだいぶ離れてから、坂口さんがようやくふ〜っと大きく息を吐いた。

クルッとこちらを見つめると、近づいて「住田君、さっきのこと、誰にも言わないでよ!言わないでよ!」と詰め寄って来た。

「えっ?さっきのことって?」

「だ〜か〜ら〜、りなが吉野君のこと好きだって話。」

「えっ?そうだったの?」

僕はとぼけて返した。

すると、囁き声だけど大迫力で「そ〜だよ〜!見てたらわかるじゃん!普通!」と迫って言う坂口さん。

「あっ…ははははははは〜…。」

こんな近くで坂口さんの顔を見たことなかった。

ちゃんと見ると、すんごく目がぱっちり二重で、まつ毛長いんだ〜。

ちょっぴり、ほんのちょっぴりだけど、テミジカミジカちゃんに似ている様な。

わざとらしく笑った後、コホンと一つ咳払いをして、なんとか元に戻った。

最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。

お話はまだまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ