その36
お話の続きです。
どうぞ宜しくお願い致します。
大会で一度しか着ないとわかってるけど、値段が高いのは仕方がない。
「思い出価格」と思って、やり過ごすしかない。
キャプテンのベルウッドと補欠の2年生の山田(山田ツーじゃなくて、山田スリーの方。)はリベロなので、僕らとは正反対の色づかいのユニフォーム。
そこをふまえての、話し合い。
カタログを囲んで、ベルウッドがパラパラとページをめくる。
僕やテル、ヒロキに的場は、カッコいいデザインにしたい。
対して、キャプテンのベルウッドったら、可愛いのがいいとほざく。
「なんで?」と聞くと、「その方が女子にウケがいいから。」だとさ。
こちら側全員が大声で「えーっ!」と叫び、ヒロキが「そうかな〜?そうは思わないけど?」と続けた。
ベルウッドはそんな僕らの反論を説き伏せる様に、持論を展開。
普通ならカッコいいユニフォームがモテるに決まっているだろうけど、自分達の様な弱いもの達がそんな強いチームみたいに、カッコいいユニフォームを着ちゃうのは、かえってダサいのでは?
見た目だけスマートで、いかにも強そうだけど、実際に試合をしたら、ボロボロに負けちゃうそんな自分ら。
そういうのが恥ずかしくて、カッコ悪い。と言うのだ。
逆に、少し可愛い、女子ウケする様なデザインのものだったら、多少弱くても、そんなの女子からしてみたら、さほどカッコ悪い様には映らないのではないか?
なんなら試合中、失敗して失点しちゃっても、そこが可愛い〜!って、なるのでは?
可愛いユニフォームだから、許せる。みたいな。
カッコいいのは、期待はずれって思われるんじゃ?
…ん〜…一理ある、かも。
僕達は自分達のことをよ〜く考え、見つめ直した。
確かに…ベルウッドの持論、なんとなく説得力がある気がした。
「いや、いや、そうだとして、そうだとしてもだよ、百歩譲るけど、ピンクとかヤダし、ましてや水玉模様なんて、流石に恥ずかしいよ。私服でもそんなの持ってないのにさ。」
僕の意見に、こちら側全員が賛成した。
カタログに目を映すと、赤地に白い水玉模様や、ピンクに白い水玉模様、紺地に白い水玉模様などの、「白い水玉」グループがずらっと並んでいる。
「…じゃあ、ここのページのは却下ね…じゃ、次…。」
色々見た。
見過ぎて、何がなんだかわからなくなってきた。
僕はやっぱり、カッコいいデザインが良かったんだけど、みんなの波は女子ウケする可愛いけど、可愛すぎない程よいデザインにシフトチェンジ。
もう、そういう方向で話がどんどん進んでいた。
なんかもうどうでもいいや。
僕はそんな気持ちになっていた。
途中から完全に心が離脱しちゃってる僕をよそに、ようやくユニフォーム決定!
それから10日後に学校に届いた僕らのユニフォームは…
最後まで読んでいただき、本当に本当にありがとうございました。
お話はまだまだ続きますので、引き続き読んでいただけたら嬉しいです。
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どうぞ宜しくお願い致します。




