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その20

続きのお話です。


野球部のヤマシタと女子のヤマシタさんが付き合ってるからと揶揄う様なバカは、やっぱり一定数いた。

女子のヤマシタさんは顔を真っ赤にして、恥ずかしそうに両手で顔を隠したりしてなんだか可哀想だった。

だけど、そういう場面ですぐさま、ヤマシタさんと仲良しの女子達が、ものすごい剣幕で揶揄うバカ男子を怒鳴ってた。

ひとしきりバカ男子を叱った後、ヤマシタさんの親衛隊の女子達も「よしよし」と優しく慰めてあげてたけど、きっと男のヤマシタも、後で2人になった時に上手く慰めてあげたんだろうなあ。

男のヤマシタは例え揶揄われたとしても全く動じない涼しい顔で、「あ、うん、そうだけど、何?」なんて感じで返すもんだから、徐々に「や〜めた!馬鹿らしい。」だの、「ちぇっ!つまんねえの!」だの言って、揶揄うヤツは随分減った。

それでもダブルヤマシタが羨ましいのか、妬ましいのか、しつこく揶揄う奴は、男ヤマシタがそいつの胸ぐらをグイッと掴んで、ボソボソと何か言って黙らせてたっけ。

なんて言ってたのかは、わからない。

でも、相手が急に静かになったところを見ると、相当強いフレーズだったんだとわかる。

そうやってヤマシタは、好きな女の子を守ってあげてるんだ。

やっぱカッコいいな、ヤマシタ。

普段は寡黙な感じだけど、肝心な時にビシッと決める。

あ〜、同じ男として憧れるなあ。

…あ!そだ!


家に帰ってすぐ、僕は押入れや納戸をガサゴソ。

僕の記憶が確かなら、我が家に昔の薬剤師が薬草をゴロゴロ潰してた、石のやつ…ほら、両側に持ち手があって、真ん中の部分に丸い厚みのある石が挟まってて…名前がわからない…けど、それに似たのがあったはず!

どうしても「それ」の名前を知りたくて、「体を鍛えるローラー」で検索をかけると、すっと「腹筋ローラー」だの、「筋ローラー」だの、同じ様な感じのローラーが色々出てきた。

あ…名前…一つじゃないんだ。

ちょっと前までお父さんがリビングで、「ふ〜!」って苦しそうにしながらやってたアレ。

ゴロゴロゴロ〜って前へ転がす時はスムーズだけど、それを手前になかなか戻せなくて。

お父さん、全身ぷるぷるぷる〜ってなってたな。

あははははは、は〜あ…じゃなくて!

じゃなくてさ、僕も男ヤマシタみたいに、ちょっと鍛えてみようかなって思ったんだった。

男ヤマシタ程の男らしさは無理かもしれない。

だけど、せめて、せめて、男ヤマシタの体に近づける様に。

僕も、ちゃんと体を鍛えようと決めたんだ!

だから、早速、ゴロゴロゴロ〜。

想像してたよりも遥かにキツいローラー。

最初は膝をついてやると良いらしいけど、僕は初っ端から腕立て伏せっぽい形でゴロゴロゴロ〜。

んっ!く、くっ!くっ!くそっ!んっ!あっ!ダメ…だ〜〜〜〜。

僕はぺちゃんこになったカエルみたいに、床に突っ伏したまましばらく動けなかった。

最後まで読んで下さり、本当に本当にありがとうございました。

お話はまだまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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