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その2

僕には案外深い悩み」の続きのお話です。

僕の前に思いもよらない新しい手段が出現したことにより、僕はまた深く悩み考えるのでした。

「手で隠す」

僕は「その手があったか!手だけに…。」と、激しく驚嘆した。

野球部のヤマシタが旅館の大浴場に入る際、そうしていたのを目にしたからだった。

「あっ!」

驚きと同時に、事前にあれほど悩んで迷っていた自分のバカさ加減にうんざり。

なんであんなに悩んでたんだろう?

そうだよね、ヤマシタみたいに、なんつうことない、手でちょろっと隠しゃあいいだけの話だよなあ。

脱衣所から風呂場までの一瞬のことなんだもん。

わざわざタオルなんぞ使わなくても、手で済む話だったね。

日中の汗やおしっこで汚れて臭いあそこを、素手で触るのには抵抗あるけど。

でも、そんなの洗い場ですぐにジャーって洗ってしまえば済む話だよね。

それから頭だの、体だの心置きなくすっかり洗えば良いんだもんな。

あ〜、バカだ、バカだ。

それに「前を隠す用のタオル」を用意したところで、それもいちいち洗い場で洗わなくちゃダメだもんな。

一度使ったやつを、そのまんま、次の時も使うって訳にもいかないから。

そう考えると、「前を隠す用のタオル」って、めんどくさい。

タオルを手で洗うよりも、手を洗う方がずっと楽だもんな。

そう言えば、テルのやつ、「前を隠す用」に小さい汗拭きタオルを持って来てたな。

それってさ、どうよ。

汗拭き用のタオル程度なのかよ?テルのは。

次の瞬間、僕はハッとしてしまった。

何考えてるんだか。

友達の股間の大きさを気にしている自分の愚かさに気づくと、僕はなんだかとても恥ずかしかった。

そっか…テルは繊細なんだな〜。

そうだよなあ、僕ら多感なガラスの10代だもんね。

そこいくと、ヒロキは豪快で清々しい。

案の定、予想通りにヒロキは前なぞ隠さず、「わ〜!でっけえ風呂!」なんつって、嬉しそうにしてたっけ。

そんなヒロキが羨ましい。

僕は、僕はどうだろう。

人の意見に振り回されて、ジメジメ、イジイジくだらないことで悩んで、「前を隠す用のタオル」を持ってこようか迷って迷って、結局、1枚余分にタオルを持って来る形にしたけど。

テルみたいにちゃんと繊細でもなく、ヒロキみたいにちゃんと豪快でもなく。

なんだか1番宙ぶらりんでカッコ悪い気がした。


部屋に戻ると、テルが「やっぱさ、ボディシャンプーじゃタオル洗うの変になる〜!」と言っていた。

テル曰く、「昔ながらの石鹸がいいよ!」とのこと。

石鹸だと全身も洗えるし、タオルや下着なんかもちゃんと洗えるし、持ち運びも楽だし、ボディシャンプーよりも減るのがゆっくりだから経済的だと。

テルってあんな感じだけど、色んなこときちんと考えてんだなあと思った。

最後まで読んでくださり、本当に本当にありがとうございました。

過去の他の作品も読んでくださると、とても嬉しいです。

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