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ある令嬢の独白 ⑮

凄く短いです。

精神が不安定のまま側に置くのは、危険すぎる。不安定な精神は、軈て必ず崩壊するものよ。それは、わたくしが一番理解している。

だから、あの子には安定した精神のまま、わたくしの側から離れ難いと思わせる必要があるわ。

そのためには、あの子に信頼してもらわないといけない。わたくしの側にいれば安心だと、必ずそう思わせてみせる。今度こそ、あの子を手に入れるのよ。


ヒロインもこのタイミングを狙ってくるなんて本当嫌な性格しているわ。

まぁ、わたくしが逆の立場だとしても、同じことをすると思うから、予想通りと言えば予想通りね。

‥‥‥あの子は信じやすいとは言え、流石に今回のことを鵜呑みにするとは考えにくいけど、それでも少しだけ不安ね。


他人の気持ちに感情を左右されるなんて、わたくしらしくもない。

でも、あの子のことを考える度に動く感情は、厄介とは思うけど、嫌いではないのだから不思議ね。

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