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ダンジョンの怪人  作者: ガトリングレックス
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第31話 王

サイバーフィンが遠くから指揮するキメルダ部隊による強襲。

それに対してバーンとエクスは剣で、ミニアは槍で背を向け合いながら立ち向かう。


「このモンスター達は一体?」


「分かりません。ですが敵であることに変わりはないでしょう」


「とにかく倒して先に進みましょう」


両腕の爪を立て、襲いかかる3体のキメルダ。


(アーサー様、私達に、力を)


その祈りは決して届かない。

だが代わりに起動するは自分達を暴走させる力、アーサーシステム。

赤き瞳が光を失った青の瞳に変化し、腕と足の血管が浮き出てくる。


「アーサーシステム」


「起動」


「これより敵を排除する」


一気に加速し、思い思いの武器でキメルダ部隊に攻撃を仕掛ける。


(愚かな奴らだ。俺達が喋れないからって知能が低いと思っていたな)


(なにがアーサーシステムだ。鑑みるに、強力な肉体強化と適切に敵を排除するための思考切り替えを行なったんだろうが)


(俺達にはそんな物は無意味。サイバーフィン様の強化魔法の重ねがけもそうだが、なにより頭が違うのさ)


両腕のバルカンの銃口を向かって来た姉妹それぞれの頭に向け、0距離で連射する。


しかし…………


なんと銃弾を自身が持つ武器で弾き、キメルダを攻撃し、傷つけた。


(バカな、この距離で銃弾をーーーー!?)


後ずさりする暇もなく、連撃をまともにくらい、大量の血がこれまた大量の傷口から吹き出す。


(((サイバーフィン様! 万歳!!!!)))


爆散するキメルダ3体を見て、3姉妹は無表情のままだった。



「お前、顔に殺されるを意味するデッドが書いてあるぜ」


一方レラーイはキメルダにジョークを飛ばしていた。


(バカにしやがって、今すぐ殺してやる)


癇に障ったキメルダは吠えながら両腕のバルカンをレラーイに向けて連射する。

だが高く飛び上がられ、空中で魔力を剣に注がれる。


「即座型・二空喰雷(にくぅくらい)!」


右手から剣が左に振られると、2枚の電撃の斬撃がキメルダに襲いかかる。


(そんな物! 今の俺には通じん!)


そう思いながらバックステップで斬撃を2枚共躱した。

躱したが。


「反射神経は素晴らしい。だが」


待っていた。

後ろに下がるその時を。

剣が突き刺さった心臓部から火花が散る。


(まさかあの斬撃はダミー。本当の攻撃は…………)


「思っている通り、これが本命だ。優れた反射神経が仇になったなぁ」


(やっやめろ!?)


レラーイは剣で上へ強引に切り裂いていく。


「自分の才能を生かしきれず死んで行け!」


頭ごと切り裂かれ、爆散するキメルダに背を向け、ハイグリーとマリーの元へ駆け寄る。


「ハイグリー、マリー、戦況は?」


質問に対して、ハイグリーは思わずため息を吐く。


「バロンが暴走してる。それぐらいですかね」


返答を返しながらサブマシンガン2丁の銃口をキメルダ2体に向ける。

だがあまりの早すぎる動きに、狙いが定まらない。


襲いかかってくるキメルダに、バロンとドラはブースターで一気に加速し、突っ込んでいく。

タックルをくらい、吹き飛ばされる化け物に、バズーカの主砲2本を向ける。


「発射!」


射出された2本のミサイルはキメルダ1体に命中し、爆散させた。


「やったー!」


「油断するな! まだ1体残ってる!」


バトルアックスを強く握りしめ、ガトリングガンの銃口を爆風で土煙が起きた箇所に向ける。

だがそこには誰もいない。


「なに!?」


ハイグリーはバロンとドラの背後にいるキメルダに気づき、魔力による肉体強化を施すと、一気に加速、右手の甲にある刃を飛び出させ、魔力を蓄積させる。


「エクスプロージョンオブゲイボルグ!!!」


刃に貫かれ、魔力を注入されると、キメルダは爆散した。

後ろを振り返り、バロンはハイグリーに視線を合わせる。


「ハイグリー、助けてくれて感謝する」


「ただ君達の攻撃範囲じゃないと分かってたから始末しただけだよ」


刃の血を払い、マリーとレラーイの方へゆっくりと近づいて行く。


生き延びたのはハイグリー達3人、3姉妹、ドラとバロン、機械仕掛けの鎧を装置している者達5人馬車に乗っていた者達2人、合計15人だ。


「これからどうする? 馬車も壊され、戦力も大部分を失った」


「言われなくてもそれぐらい分かってる」


混乱する精鋭を見て、ハイグリーとマリー、レラーイは隠れてその場を離れる。


「あんな奴らに魔王軍は倒せやしない。仕方ないけど、僕は先に進む」


「ハイグリーが行くなら私も行くー」


「右に同じく。学校を潰されて職を失った恨み、ここで晴らしてやる」


歩き出す3人はまるで勇者の様に魔王軍の城へ向かう。


「待ってくださーい!」


後ろを振り返ると、バーンとエクス、ミニアが右手を振りながら走って来た。

息を荒くしながら、3姉妹は3人に視線を合わせ、足を止める。


「はぁ…………はぁ…………私達も魔王討伐と言う役目があります。はぁ…………はぁ…………同行させてください」


バーンの質問を遮る様に、金属が擦れる音が聞こえてくる。

音の主はバロンとドラが乗り込んでいるキャノンファングの駆動音だった。


「俺達も同行させてくれ。ハイグリーに恩返しもしたいしな」


8人の戦いの意思を持つ者達は歩き出す。

魔王軍全滅を目指して突き進む。

たとえそれが命を落とす原因になるとしても。

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